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慢性副鼻腔炎における好酸球性炎症に対するプロスタグランジンD2の役割

研究課題

研究課題/領域番号 20791234
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 耳鼻咽喉科学
研究機関大阪医科大学

研究代表者

兵 佐和子  大阪医大, 医学部 (50469219)

研究期間 (年度) 2008 – 2009
研究課題ステータス 完了 (2009年度)
配分額 *注記
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2009年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2008年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
キーワード鼻茸 / 好酸球 / プロスタグランジンD_2 / 慢性副鼻腔炎
研究概要

(背景)すでに鼻茸におけるプロスタグランジンD_2(PGD_2)合成酵素の存在を見いだし、好酸球浸潤の強い例で多数の活性化好酸球で合成酵素発現があると報告している。局所好酸球浸潤の強い症例では、術後再発を繰り返す傾向が強いので、再発を繰り返す症例で合成酵素の発現が多いと予想される。さらに、今回の研究においてPGD_2受容体の存在を証明し難治症例との関係を検討したい。(方法)慢性副鼻腔炎患者から手術時に得られた組織を用いて、免疫組織学的・遺伝子学的検討を行った。手術症例を、組織中の好酸球の割合で浸潤高度群と浸潤軽度群に分けた。また、経過観察中の患者においても過去に摘出された組織切片を用いて鼻茸再発の有無とPGD_2合成酵素との関係を検討した。(結果)浸潤高度群では多数の活性化好酸球でPGD_2合成酵素の発現があり、浸潤軽度群では少なかった。一方、浸潤軽度群のうちで合成酵素陽性好酸球の多い症例では、術後に副鼻腔粘膜の浮腫が強かった。遺伝子学的検討では好酸球浸潤の程度にかかわらずDP1受容体の発現が多く、合成酵素とDP1受容体の発現は有意に相関していた。CRTH2の発現は数例で認められた。抗CRTH2受容体抗体を用いた免疫染色の結果では、浸潤軽度群では、血管内皮細胞に発現が見られ、浸潤細胞にはほとんど発現していなかったが、浸潤高度群では小型の浸潤細胞に発現が見られ、HE染色との比較にてこれらの陽性細胞はリンパ球か好酸球であると考えられた。DP1についての検討でも、軽度群ではほとんど発現していなかったが、高度例では小型の浸潤細胞に発現が見られた。(考察)遺伝子レベルの結果からPGD_2とDP1受容体が病態に関わっていると予想され、現在臨床で使用されているロイコトリエンや、トロンボキサン・CRTH2受容体拮抗薬無効例に対してもDP1受容体拮抗薬やPGD_2合成阻害薬が効果的であると期待できる。

報告書

(1件)
  • 2008 実績報告書

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公開日: 2008-04-01   更新日: 2016-04-21  

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