研究課題/領域番号 |
20791246
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
眼科学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
井上 裕治 東大, 医学部附属病院, 助教 (10436488)
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研究期間 (年度) |
2008 – 2011
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研究課題ステータス |
完了 (2009年度)
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配分額 *注記 |
1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2009年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2008年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 網膜変性 / 再生医学 / 移植療法 / 骨髄間葉系細胞 |
研究概要 |
骨髄には様々な幹細胞が存在することが示されており、再生医療への応用が注目されている。これまでに我々は、マウス骨髄間葉系幹細胞の網膜変性の進行抑制作用を明らかにしてきた。2008年度には、網膜変性モデルラット(RCS rat)へのヒト骨髄間葉系幹細胞網膜下移植が、被移植眼へどのような影響を与えているかについて検討した。ヒト骨髄間葉系幹細胞懸濁液を4週齢RCS ratの網膜下腔に、左眼に経強膜的に、右眼には対照として、PBSを同様に網膜下腔に注入した。移植後4,7週に眼球摘出し、網脈絡膜におけるmRNAの発現をヒト(移植細胞)およびラット(被移植網膜)特異的なプライマーを用いて、RT-PCRで検討した。移植した細胞は網膜色素上皮下に移植し、移植後3週目まで細胞の生存が確認された。また、移植後4週でのmRNAの発現は、ヒト由来mRNAでは移植後4週ではGFRA1の発現が亢進しており、ラット由来mRNAではIL1βやNT-3の発現が亢進していた。移植後7週でのmRNAの発現は、ヒト由来mRNAではGFRA3およびNTRK1の発現が亢進しており、ラット由来のmRNAにおいてNGFβの発現が亢進していた。ヒト骨髄間葉系幹細胞を網膜変性モデルラット網膜下に移植すると、細胞が移植された眼球では、ドナーだけではなく、ホスト側から神経栄養因子が分泌され、網膜変性に影響を与えている可能性が示唆された。
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