研究概要 |
薬剤の血管外漏出は,静脈注射を実施する際に起きる合併症であり,ヒトにおいて再現することは困難であるため,実験動物(マウス,ラット)を用いた基礎的研究を行った.薬剤を背部皮下組織に漏出後,冷罨法,温罨法を30分間施行した.肉眼的観察,写真撮影を行った後,皮膚組織を摘出し,光学顕微鏡的観察および好中球数,血管透過性測定を行った.薬剤が皮下組織に漏れることにより,炎症が起こっていること,また,その際に行われる冷罨法は好中球の浸潤を抑制すること,温罨法は血管透過性を亢進させることが明らかとなった.これらの結果をもとに「薬剤の血管外漏出情報センター」(http://ichi.et.soft.iwate-pu.ac.jp/~extravasation/importance.html)を開設し,情報開示を行った.
|