研究概要 |
アイカメラを用いた先行研究によれば,事故反復者はハザードの発見が遅いことが明らかとなっている.しかし,より多くのドライバーの診断を行うためには,より低コストの方法の開発が必要である.本研究ではアイカメラを用いずに同様の結果を導きだすことを試みた.汎用コンピュータとタッチパネルディスプレイ,専用ソフトウエアを用いてハザード発見遅れ診断装置を開発した.30枚の交通環境の写真を乗用車運転席付近から撮影し,刺激画像とした.25名のタクシードライバーに,タッチパネルディスプレイ上に表示される刺激の中のハザードをタッチするよう求めた.その結果,事故反復者は最初のタッチが遅いこと,刺激提示から2秒までにタッチした潜在ハザードが少ないこと,いくつかのハザードに対するタッチが遅いことが明らかとなり,先行研究を支持する結果となった.
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