研究課題
若手研究(スタートアップ)
末梢神経障害モデル動物において脊髄におけるIL-18の著明な発現増強が引き起こされ、疼痛発現機構に関与していることを明らかにした。その詳細な結果としては、脊髄マイクログリアにおいて神経障害後3日目をピークとしたIL-18の発現増強が確認され、IL-18に対する中和抗体を髄腔内に持続的に処置することによって疼痛発現が抑制され、さらには脊髄アストロサイトの活性化も抑制された。一方、IL-18リコンビナントプロテインを髄腔内に処置する事によって持続的な痛覚過敏状態が確認され、さらに脊髄アストロサイトの活性化が確認された。これらのことから、神経障害時においては脊髄マイクログリアにおいてIL-18の発現増強が引き起こされ、脊髄グリア細胞間における相互作用を引き起こすことで痛覚過敏を引き起こしていることを明らかにした。さらに、IL-18の内因性捕捉タンパク質であるIL-18 binding protein(IL-18 bp)を髄腔内に持続的に処置することによって、痛覚過敏の抑制効果が認められた。このことは、IL-18 bpの治療薬としての可能性を示唆したものであると考えられる。
すべて 2010 2009 2008
すべて 雑誌論文 (11件) (うち査読あり 11件) 学会発表 (17件)
Gut 58
ページ: 1342-52
ページ: 1342-1352
J. Neurosci 28
ページ: 12775-12787
Bioorg. Med. Chem. Lett 18
ページ: 6398-6401
Psychopharmacology 200
ページ: 307-316
Bioorg. Med. Chem 16
ページ: 4304-4312
Neuropsychopharmacology 33
ページ: 1097-1112
J. Neurosci. 28
Glia 56
ページ: 723-733
J. Neurochem. 105
ページ: 2249-2259
Gastroenterology 134
ページ: 1094-1103