研究成果の概要 |
Nd-Fe-B系焼結磁石について, 最大140kOeの磁場を印加し, 種々の温度T_aで熱処理を行なった結果, 以下のことが明らかになった. 1. Dy無添加試料では, Cuを微量添加した場合にT_a=500℃付近で, CuとAlの両方を添加した試料ではT_a=550℃付近のとき, 磁場中熱処理による保磁力の顕著な上昇が見られた. 2. DSCの測定から, Cu添加の試料では500℃以上でNd-Cu液相が, CuおよびAlを添加した試料ではAl-Cu液相が粒界に存在することを示唆した. 3. Dy部分置換試料の実験から, 保磁力が熱処理時に加えた磁場の大きさに対して直線的に増加すること, およびその増加率が, Dy置換量とともに急激に増大することを見出した.
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