希土類イオンを発光中心とする蛍光体を固相反応によって作製する際に、不純物を加えると発光強度が顕著に増加する現象について、その機構を調べた。Y_2O_3、とEu_2O_3を原料として焼成して試料を作製する際にZnOなどの不純物を加えると、母体と発光中心添加物との拡散反応が促進され、それによって発光強度が増加することが明らかになった。一方、母体としてGd_2O_3を使用すると、ZnOを加えることによって結晶構造が立方晶から単斜晶に変化し、得られたGd_2O_3:Eu^<3+>蛍光体の量子収率は高く、発光ピークが長波長の623nm付近にあるため、色純度の高い蛍光体として利用できる。
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