研究概要 |
視覚に障害のある児童・生徒が光の実験や色の変化を調べる実験には、「感光器」が不可欠である。「感光器」は明暗を音の高低に変換し、視覚に障害のある人が色の変化などを音によって知ることができる道具である。市販の「感光器」は42,000円と非常に高価なため、市販の「感光器」ほど性能は良くなくても、光の実験や色の変化を調べる実験ができる1,000円程度の「感光器」を、特別支援学校・盲学校に在籍する生徒だけではなく視覚に障害のあるすべての児童・生徒の手に届ける道の一歩を踏み出した。 (1) 安価な簡易型「感光器」の開発・改良 日本視覚障害理科教育研究会で愛知教育大学の児玉康一先生のご協力により開発が進んでいる、安価な簡易型「感光器」を視覚障害大学生や中学生、高校生に使ってもらい、意見を聴いた。 感光部分をはずれにくくするために、凸部が短くなるように基板を改良した。 (2) 工業高等専門学校などとの連携で量産への道を模索 鹿児島県立加治木工業高校の生徒が作成した簡易型「感光器」を、鹿児島盲学校に届けた。沼津工業高等専門学校の学生が作成したものが本校に届けられた。量産への一歩を踏み出した。 (3) 全日本視覚障害教育研究大会岡崎大会、関東地区視覚障害教育研究会、日本視覚障害理科教育研究会、筑波大学公開講座「盲・弱視児童生徒理科実験指導研修講座」、筑波大学附属視覚特別支援学校研究協議会で教員を通じて児童・生徒に配布し、意見をいただいた。
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