研究課題/領域番号 |
20F20347
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 外国 |
審査区分 |
小区分31020:地球資源工学およびエネルギー学関連
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
櫻井 岳暁 筑波大学, 数理物質系, 教授 (00344870)
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研究分担者 |
PAWAR SACHIN 筑波大学, 数理物質科学研究科(系), 外国人特別研究員
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研究期間 (年度) |
2020-11-13 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2022年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
2021年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2020年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 水分解 / スーパーキャパシタ / 光電気化学 |
研究開始時の研究の概要 |
多孔質で表面積が広く反応活性の高いg-C3N4、エネルギー制御が容易で、比静電容量の優れた層状複水酸化物、グラファイトのような層状構造を持ち高い電子伝導性を備える遷移金属ジカルコゲナイドを積層し、三元ハイブリッド構造を作製する。形成条件を工夫し反応活性点を増やすことで、電気伝導と触媒活性の優れた単層、三元ハイブリッド積層電極構造の実現、ならびに優れた光触媒活性とスーパーキャパシタを実現する。
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研究実績の概要 |
本研究の主目的は、光電気化学的な水分解、ならびにスーパーキャパシタに活用可能で効果的な電極の開発である。注目する材料は窒素欠陥を導入した多孔質g-C3N4、3次元階層型層状複水酸化物(LDH)構造、2次元遷移金属ダイカルコゲナイド(TMD)となり、このヘテロ構造の導入による機能化を目指している。 2021年度は水熱法と化学気相成長法を用い、電極材料の合成に取り組んだ。NiFe LDHをベースとした3次元LDH構造の合成は、水熱法を用いて最適化した。XRD分析により、目的となる純粋なNiFe LDH構造の形成を確認し、XPSとラマン測定により、その組成を確認することができた。現在、NiFe LDH試料の酸素発生反応、水素発生反応、サイクリックボルタンメトリー、充放電、サイクル安定性などの電気化学的測定を実施中である。一方、化学気相成長法によるMoS2などTMDの合成については現在進行中である。純粋なMoS2を得るためには、硫化条件の最適化が重要であり、この方向で取り組んでいる。さらに3ゾーン電気炉を用いたg-C3N4の成長実験を行っている。光電気化学(PEC)性能を向上させるためには、太陽光スペクトルを最大限利用できるように、原型のg-C3N4のバンドギャップを調整することが重要である。そこで、H2:Ar環境を用いたN欠陥ポーラスg-C3N4(DPCN)合成を3ゾーン電気炉で合成している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
計画通り各層の合成ならびに評価を実施している。組み合わせたヘテロ構造の評価については、最初の論文が出版された。
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今後の研究の推進方策 |
今後、DPCN、TMD、その他の形態のLDH構造の作製と最適化を行い、DPCN/LDH/TMDヘテロ構造の導入に基づき電極を作成する。この解析は、光電気化学特性とスーパーキャパシタを実測することにより実施する。
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