• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

がん幹細胞におけるPD-L1シグナルの標的

研究課題

研究課題/領域番号 20F20409
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分外国
審査区分 小区分90120:生体材料学関連
研究機関岡山大学

研究代表者

妹尾 昌治  岡山大学, ヘルスシステム統合科学学域, 特任教授 (90243493)

研究分担者 AFIFY SAID  岡山大学, ヘルスシステム統合科学学域, 外国人特別研究員
研究期間 (年度) 2020-11-13 – 2023-03-31
研究課題ステータス 完了 (2022年度)
配分額 *注記
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2022年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
2021年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2020年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
キーワード免疫チェックポイント / がん幹細胞 / CD44陽性細胞 / CD33陽性細胞 / スフィア形成能 / 腫瘍形成能 / RNAシークエンス解析 / パスウエイ解析 / CD133陽性細胞 / アミノ酸配列のホモロジー / CD274 / ヒアルロン酸 / PI3K/AKT/mTOR / ラパマイシン
研究開始時の研究の概要

免疫チェックポイント阻害の奏効率が必ずしも高くないこと、および一般にがん幹細胞は化学療法に耐性であることに対して、有効ながん幹細胞治療方法を確立する糸口を見出すことが本研究の目的である。がん幹細胞においてはPD-L1が高発現していれば、生体で腫瘍を形成した場合に免疫チェックポイントから逃れる可能性が考えられる。一方で申請者は、がん幹細胞では細胞生存を増強するシグナル経路が活性化していることを見出している。これらの点を踏まえ、免疫チェックポイントを阻害してT細胞によるがん幹細胞の抑制と同時に、細胞内シグナル経路を薬剤で阻害し、がん幹細胞をより効果的に抑制する方法の確立を目指す。

研究実績の概要

樹立されたがん幹細胞および比較に用いた細胞株において、RK-10ペプチドのアミノ末端を蛍光標識して、細胞表面染色を試みたが、いずれの標的細胞も明瞭な染色像が得られなかった。RK-10はPD-L1に特異的に結合してPD-1/PD-L1の結合を阻害するとされるが、RK-10が実質的なリガンドとなり得るかどうかの検証は無く正確な結論はできない。ペプチドでは細胞上の一点を独立に刺激することしかできないが、細胞がPD-1を提示してリガンド刺激を行う場合には多点で刺激を行うことができる点で同等とは言えないため、今後の課題である。本研究遂行中に、CMTM6がPD-L1のリソソームでの分解を阻害して安定化していることが報告された。次世代シークエンスのデータからCMTM6の発現は確認できるものの発現量次第ではRK-10ペプチドを添加しても細胞内シグナルの検出が困難になる可能性がある。しかし、これまでにがん幹細胞ではPI3Kの発現上昇とそのシグナル経路の活性化を見出しており、これにはチロシンキナーゼ型受容体やGタンパク質共役型受容体の介在が示唆されている。PD-L1は1回膜貫通型タンパク質でそのカルボキシル末端は細胞内領域である。この中には種間保存率が高いセリン/スレオニンが3残基存在する。これらの残基のリン酸化とPI3K/AKT/mTOR経路との関連について解析することは、CMTM6との親和性を含めてPD-1/PD-L1の免疫チェックポイントシステムのがん細胞側の応答として依然重要な課題である。現状を踏まえて成果をさらに進展させるには、PD-1を定常発現するJurkat細胞の樹立が不可欠と考えられた。本研究の成果は、ヒト単球細胞をリプログラムして得られたiPS細胞からがん幹細胞を樹立し、この細胞がPD-L1を発現する能力と同時に骨髄由来抑制細胞への分化能獲得を明らかにしたことである。

現在までの達成度 (段落)

令和4年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和4年度が最終年度であるため、記入しない。

報告書

(3件)
  • 2022 実績報告書
  • 2021 実績報告書
  • 2020 実績報告書
  • 研究成果

    (7件)

すべて 2023 2022 2021 2020 その他

すべて 国際共同研究 (2件) 雑誌論文 (5件) (うち国際共著 5件、 査読あり 5件)

  • [国際共同研究] メノフェイア大学(エジプト)

    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [国際共同研究] メノフェイア大学(エジプト)

    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
  • [雑誌論文] Cancer Initiation and Inflammation2023

    • 著者名/発表者名
      Afify Said M.、Seno Akimasa、Hinuma Shuji、Seno Masaharu
    • 雑誌名

      Handbook of Cancer and Immunology

      巻: 1 ページ: 1-15

    • DOI

      10.1007/978-3-030-80962-1_34-1

    • ISBN
      9783030809621
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • 査読あり / 国際共著
  • [雑誌論文] Cancer-inducing niche: the force of chronic inflammation2022

    • 著者名/発表者名
      Afify Said M.、Hassan Ghmkin、Seno Akimasa、Seno Masaharu
    • 雑誌名

      British Journal of Cancer

      巻: 127 号: 2 ページ: 193-201

    • DOI

      10.1038/s41416-022-01775-w

    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • 査読あり / 国際共著
  • [雑誌論文] Functional and Molecular Characters of Cancer Stem Cells Through Development to Establishment2022

    • 著者名/発表者名
      Afify Said M.、Hassan Ghmkin、Ishii Hiroko、Monzur Sadia、Nawara Hend M.、Osman Amira、Abu Quora Hagar A.、Sheta Mona、Zahra Maram H.、Seno Akimasa、Seno Masaharu
    • 雑誌名

      Adv Exp Med Biol.

      巻: 1393 ページ: 83-101

    • DOI

      10.1007/978-3-031-12974-2_4

    • ISBN
      9783031129735, 9783031129742
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • 査読あり / 国際共著
  • [雑誌論文] How can we turn the PI3K/AKT/mTOR pathway down? Insights into inhibition and treatment of cancer2021

    • 著者名/発表者名
      Afify Said M.、Oo Aung Ko Ko、Hassan Ghmkin、Seno Akimasa、Seno Masaharu
    • 雑誌名

      Expert Review of Anticancer Therapy

      巻: 21 号: 6 ページ: 605-619

    • DOI

      10.1080/14737140.2021.1918001

    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
    • 査読あり / 国際共著
  • [雑誌論文] An assay for cancer stem cell‐induced angiogenesis on chick chorioallantoic membrane2020

    • 著者名/発表者名
      Hend M Nawara, Said M. Afify, Ghmkin Hassan, Maram H. Zahra, Marwa N Atallah, Akimasa Seno, Masaharu Seno.
    • 雑誌名

      Cell Biol Int.

      巻: 45 号: 4 ページ: 749-756

    • DOI

      10.1002/cbin.11511

    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
    • 査読あり / 国際共著

URL: 

公開日: 2020-11-16   更新日: 2024-03-26  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi