研究課題/領域番号 |
20F20726
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 外国 |
審査区分 |
小区分11020:幾何学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
大槻 知忠 京都大学, 数理解析研究所, 教授 (50223871)
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研究分担者 |
LETURCQ DAVID 京都大学, 数理解析研究所, 外国人特別研究員
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研究期間 (年度) |
2020-11-13 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2021年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2021年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2020年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
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キーワード | 結び目 / 3次元多様体 / 不変量 |
研究開始時の研究の概要 |
量子トポロジー、とくに、結び目と long knot の量子不変量と有限型不変量の研究を行う。研究分担者のLeturcq氏は、最近の研究で、高次元 long knot の Bott-Cattaneo-Rossi 不変量について研究をしている。Bott-Cattaneo-Rossi 不変量とは、long knot の補空間の点配置の配置空間積分から定義される不変量であり、本研究では、この不変量の組合せ的性質を導くことをめざす。
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研究実績の概要 |
量子トポロジー、とくに、結び目と long knot の量子不変量と有限型不変量の研究を行った。研究分担者の Leturcq さんは、高次元 long knot の Bott-Cattaneo-Rossi 不変量について研究をしている。高次元 long knot とは、n次元ユークリッド空間を(n+2)次元ユークリッド空間に適切に埋め込んだもののことで、Bott-Cattaneo-Rossi 不変量とは、long knot の補空間の点配置の配置空間積分から定義される不変量であり、もともとは奇数次元の long knot に対して定義されていた。Leturcq さんは、この結果を偶数次元の long knot に対して拡張した。さらに、Leturcq さんは、Bott-Cattaneo-Rossi 不変量をさらに一般的な不変量(ある種の図式に値をもつ不変量)に拡張することをめざしており、その研究の部分的な結果を得ている。Leturcq さんは、それらの研究に関連して、論文「Bott-Cattaneo-Rossi invariants for long knots in asymptotic homology R^3」(プレプリント)を執筆した。また、Leturcq さんは、Bott-Cattaneo-Rossi 不変量に関する研究について、2020年11月に、数理解析研究所の低次元トポロジーセミナー(オンライン)で講演し、2021年1月に、東京大学で開催された国際会議「16th East Asian Conference on Geometric Topology」(オンライン)で講演し、2021年2月に、京都大学で開催された国際研究集会「6th KTGU Mathematics Workshop for Young Researchers」(オンライン)で講演した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
Leturcq さんは、Bott-Cattaneo-Rossi 不変量に関する研究について、論文「Bott-Cattaneo-Rossi invariants for long knots in asymptotic homology R^3」(プレプリント)を執筆している。 また、Leturcq さんは、Bott-Cattaneo-Rossi 不変量に関する研究について、2020年11月に、数理解析研究所の低次元トポロジーセミナー(オンライン)で講演し、2021年1月に、東京大学で開催された国際会議「16th East Asian Conference on Geometric Topology」(オンライン)で講演し、2021年2月に、京都大学で開催された国際研究集会「6th KTGU Mathematics Workshop for Young Researchers」(オンライン)で講演した。 Leturcq さんは、大変活発に研究活動をしている。
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今後の研究の推進方策 |
上述したように、Leturcq さんは、Bott-Cattaneo-Rossi 不変量を、ある種の図式に値をもつ不変量に拡張することをめざしており、その研究を進展させることをめざす。 研究代表者の大槻が所属する京都大学 数理解析研究所では、助教の石川勝巳氏、日本学術振興会特別研究員PDの湯淺亘氏、日本学術振興会特別研究員DCの軽尾浩晃氏、研究員の清水達郎氏も量子トポロジーの研究を行っており、これらの研究者や大槻の研究室の大学院生と、Leturcq さんとの研究交流も行う予定である。 また、Leturcq さんは、2021年4月に「Knot seminar」(オンライン)で「(High-dimensional) Alexander polynomial(s) and diagram counts」の講演を行う予定であり、2021年5月に、数理解析研究所における研究集会「Intelligence of Low-dimensional Topology」(オンライン)で「A survey of knot invariants from diagram counts」の講演を行う予定である。また、Leturcq さんは、2022年1月に、韓国で(おそらくオンラインで)開催される国際会議「17th East Asian Conference on Geometric Topology」 において、講演することを検討している。
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