研究課題/領域番号 |
20F40749
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 外国 |
審査区分 |
小区分26050:材料加工および組織制御関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
品川 一成 九州大学, 工学研究院, 教授 (30215983)
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研究分担者 |
HOEFLER THOMAS 九州大学, 工学(系)研究科(研究院), 外国人特別研究員
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研究期間 (年度) |
2020-11-13 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2022年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2021年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2020年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | 焼結 / フェーズフィールド法 / ニッケル基合金 |
研究開始時の研究の概要 |
ニッケル基超合金の成形に,金属粉末射出成形(MIM)および焼結法の適用が望まれている.ところが材質制御のために,MIMで用いるバインダー成分および焼成雰囲気が,材料組織に与える影響を把握する必要がある.しかし,MIM成形体の焼結における析出物形成・分解等の化学反応については十分解明されていない.本研究では,焼結中のニッケル基超合金MIM成形体における炭素および酸素の挙動を調査する.実験の他, 計算状態図連携フェーズフィールド法を用いた解析も行い,バインダーと焼成雰囲気の材料組織への影響を,実験的および理論的に明らかにする.
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研究実績の概要 |
複雑形状部品の軽量化,コストダウンを実現するために,ニッケル基超合金の成形に,金属粉末射出成形(MIM)および焼結法の適用が望まれている.材質制御のために,MIMで用いるバインダー成分および焼成雰囲気が,材料組織に与える影響を把握する必要がある.本研究では,Ni-Nb-C系のモデル合金を対象に,焼結中の組織形成過程を明らかにすることを目的に,MIM材の焼結実験を行い,微細構造変化を観察した.また,計算状態図連携フェーズフィールド法を用いた焼結過程の解析を行い,組織形成過程を理論的に考察した. 焼結実験では,焼結体表面からの炭素と結晶粒径の分布を計測した.その結果,焼結体表面近傍において炭化物が少なくなり,結晶粒が大きくなる傾向が観察された.これを基に,表面においては脱炭がおきることで炭素量が減り,炭化物の分解が生じた結果,粒界移動のピン止め効果が減少して,異常粒成長が起こるという計算モデルを構築した.具体的には,固相において温度変化による炭化物,酸化物の析出(核生成)および分解を記述する二次元フェーズフィールドモデルとなる.フェーズフィールド法の基礎になる自由エネルギー関数は3元系の状態図計算(CALPHAD)で算出可能であるが,計算時間削減と数値的扱いやすさのために,様々な近似関数を用いた.シミュレーション結果は熱力学的予測とよく一致する一方,自由エネルギー関数と空間分解能により不一致が生じることがあり,また,温度により拡散係数が大きく異なるため,数値誤差によるタイムステップの最適化も実施できるようにした.これにより,気孔と緻密化,元素拡散と炭化物の析出・分解,粒界移動と結晶粒成長を考慮した焼結シミュレーションが可能になり,組織形成過程を再現できるようになった.
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現在までの達成度 (段落) |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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