研究課題/領域番号 |
20H00006
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分1:思想、芸術およびその関連分野
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研究機関 | 早稲田大学 (2022-2023) 京都大学 (2020-2021) |
研究代表者 |
岡 真理 早稲田大学, 文学学術院, 教授 (30315965)
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研究分担者 |
宮下 遼 大阪大学, 大学院人文学研究科(外国学専攻、日本学専攻), 准教授 (00736069)
新城 郁夫 琉球大学, 人文社会学部, 教授 (10284944)
山本 薫 慶應義塾大学, 総合政策学部(藤沢), 講師 (10431967)
藤井 光 東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 准教授 (20546668)
石川 清子 静岡文化芸術大学, 文化政策学部, 名誉教授 (30329528)
岡崎 弘樹 亜細亜大学, 国際関係学部, 講師 (30860522)
藤元 優子 大阪大学, 大学院人文学研究科(外国学専攻、日本学専攻), 名誉教授 (40152590)
中村 菜穂 大阪大学, 大学院人文学研究科(外国学専攻、日本学専攻), 助教 (40964995)
福田 義昭 大阪大学, 大学院人文学研究科(外国学専攻、日本学専攻), 准教授 (60390720)
久野 量一 東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 教授 (70409340)
鵜戸 聡 明治大学, 国際日本学部, 専任准教授 (70713981)
田浪 亜央江 広島市立大学, 国際学部, 准教授 (70725184)
細田 和江 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 研究員 (80779570)
鵜飼 哲 一橋大学, その他部局等, 名誉教授 (90213404)
細見 和之 京都大学, 人間・環境学研究科, 教授 (90238759)
阿部 賢一 東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 准教授 (90376814)
呉 世宗 琉球大学, 人文社会学部, 教授 (90588237)
鈴木 克己 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (90783647)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
44,590千円 (直接経費: 34,300千円、間接経費: 10,290千円)
2023年度: 11,310千円 (直接経費: 8,700千円、間接経費: 2,610千円)
2022年度: 11,310千円 (直接経費: 8,700千円、間接経費: 2,610千円)
2021年度: 11,310千円 (直接経費: 8,700千円、間接経費: 2,610千円)
2020年度: 10,660千円 (直接経費: 8,200千円、間接経費: 2,460千円)
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キーワード | 祖国 / トランスナショナル / 人文学 / 領域横断 / ホームランド / クルド・トルコ / シリア・レバノン / パレスチナ / シオニズム / 西サハラ / イラン・アゼルバイジャン / レバノン / LGBT / 共存 / 映画 / 中東 / シリア / ロマ |
研究開始時の研究の概要 |
難民や移民など人間の生の経験が地球規模で国境横断的に生起する今日、人間は「祖国」なるものと様々に、痛みに満ちた関係を切り結んでいる。ネイションを所与と見なし、その同一性に収まらぬ者たちを排除する「対テロ戦争パラダイム」が世界を席巻するなか、本研究は、中東を中心に世界の諸地域を専門とする人文学研究者が協働し、文学をはじめとする文化表象における多様な「祖国」表象を通して、人文学的視点から、現代世界において人間が「祖国」をいかなるものとして生き、ネイションや地域を超えて、人間の経験をグローバルに貫く普遍的な課題とは何かを明らかにし、新たな解放の思想を創出するための基盤づくりを目指す。
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研究実績の概要 |
コロナ禍3年目、規制も緩和し海外ゲスト招聘や研究会の対面開催も可能になり、これまで以上に活発な活動が行われた。 ▼トルコからジャーナリストのI・アクタン氏とクルド音楽研究者のS・ジャーナン氏を招聘、アクタン氏による在日クルド人に関するフィールド調査(第1次調査:4月~8月、フォローアップ調査:2023年2月~3月、成果はトルコでトルコ語書籍として刊行予定)とジャーナン氏によるクルド音楽の実演と講演を各地で実施(京都、大阪、広島、沖縄)▼「クルド問題」に焦点を当てた連続講演会を開催(6月、京都。第1弾:映画「東京クルド」上映会+監督講演会、第2弾:ジャーナン氏によるクルド音楽に関する実演と講演、第3弾:指宿昭一弁護士による日本の入管問題に関する講演会)▼来日中のノースウェスタン大学の中東政治、社会運動研究者のW・パールマン氏による中東の非暴力の抵抗をめぐる講演会(6月、東京)▼来日中のシンガポールの作家、A・サアット氏によるセミナー(10月、京都)▼写真家の小松由佳氏によるシリアに関する講演会(11月、東京)▼北海道の朝鮮学校を描いたドキュメンタリー映画「ウリハッキョ」の金明俊監督を韓国から招聘、映画上映会と監督を交えたシンポジウム(12月、京都)▼来日中のシリア人作家、ヤーシーン・ハージ・サーレハ氏の講演+関連映画の上映会(2月、東京、広島、京都。京都では在日韓国人のもと死刑囚、康宗憲氏と対談)など多様なイベントを開催した。 さらに過去2年間に実施した講演やシンポジウム、インタビューの内容をテクスト化して随時ウェブサイトで公開するとともに、これまでの研究成果を『ホームランド・スタディズ・シリーズ』1~4として刊行した。 2020年度から継続したU・マクディスィ『共存の時代』の読書会は全11回で完了、その成果は同書の日本語版として2024年度出版予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
プロジェクト初年度と2年目はコロナ禍により活動が著しく制約されていたが、その間、オンライン等で実施してきた研究成果を、「ホームランド・スタディズ・シリーズ」として4冊、ブックレット書籍化し刊行することができた。また、ウェブサイトにも、これまで開催したセミナー等の内容をテクスト化し、アップすることができた。 海外渡航が可能になったことから、海外ゲストを招聘し、長期のフィールド調査を実施したり、他機関とも協働して来日中の海外ゲストによるセミナー等も適宜、開催するなど、ほぼ毎月のように国際研究集会を開催することができた。本研究の主旨である、領域横断的な研究活動が望ましい形で展開できている。 さらに、初年度より継続開催してきた読書会の成果として、扱った書籍の日本語版の刊行が決定するなど、着実に成果を上げていると考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
プロジェクト最終年度となる来年度は、コロナ禍のためこれまで招聘することができなかった海外研究者の招聘を実現し、国際研究集会を開催するとともに、研究成果のとりまとめに取り組みたい。
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