研究課題/領域番号 |
20H00015
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分2:文学、言語学およびその関連分野
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研究機関 | 関西大学 |
研究代表者 |
日高 水穂 関西大学, 文学部, 教授 (80292358)
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研究分担者 |
青木 博史 九州大学, 人文科学研究院, 教授 (90315929)
井上 文子 大学共同利用機関法人人間文化研究機構国立国語研究所, 研究系, 准教授 (90263186)
大西 拓一郎 大学共同利用機関法人人間文化研究機構国立国語研究所, 研究系, 教授 (30213797)
小嶋 賀代子 (下地賀代子) 沖縄国際大学, 総合文化学部, 教授 (40586517)
小西 いずみ 東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 准教授 (60315736)
小柳 智一 聖心女子大学, 現代教養学部, 教授 (80380377)
酒井 雅史 桃山学院教育大学, 人間教育学部, 准教授 (20823777)
高木 千恵 大阪大学, 大学院人文学研究科(人文学専攻、芸術学専攻、日本学専攻), 教授 (50454591)
竹田 晃子 岩手大学, 教育学部, 教授 (60423993)
仲原 穣 琉球大学, グローバル教育支援機構, 非常勤講師 (60536689)
中本 謙 琉球大学, 教育学部, 教授 (10381196)
野間 純平 島根大学, 学術研究院人文社会科学系, 准教授 (30780986)
橋本 礼子 (舩木礼子) 神戸女子大学, 文学部, 教授 (00454736)
林 良雄 秋田大学, 教育文化学部, 教授 (90211490)
平塚 雄亮 中京大学, 文学部, 准教授 (70757822)
前田 直子 学習院大学, 文学部, 教授 (30251490)
松丸 真大 滋賀大学, 教育学系, 教授 (30379218)
三井 はるみ 國學院大學, 文学部, 教授 (50219672)
森 勇太 関西大学, 文学部, 教授 (90709073)
山田 敏弘 岐阜大学, 教育学部, 教授 (90298315)
吉田 雅子 大正大学, その他部局等, 非常勤講師 (50399490)
矢島 正浩 愛知教育大学, 教育学部, 教授 (00230201)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
44,720千円 (直接経費: 34,400千円、間接経費: 10,320千円)
2024年度: 8,190千円 (直接経費: 6,300千円、間接経費: 1,890千円)
2023年度: 8,580千円 (直接経費: 6,600千円、間接経費: 1,980千円)
2022年度: 8,580千円 (直接経費: 6,600千円、間接経費: 1,980千円)
2021年度: 8,710千円 (直接経費: 6,700千円、間接経費: 2,010千円)
2020年度: 10,660千円 (直接経費: 8,200千円、間接経費: 2,460千円)
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キーワード | 日本語学 / 方言 / 文法 / 時空間変異 / 対照研究 / 方言文法 / 時空間変異対照研究 / 活用体系記述 / 基本例文50要地方言訳 / 方言文法全国地図 / 方言談話 / 方言昔話 |
研究開始時の研究の概要 |
日本語は、豊富な歴史的文献資料をもち、多様な地理的変異が観察されることから、「時空間変異」(=歴史的言語変種と地域的言語変種に現れる言語変異)の対照研究に適した条件を備えている。本研究では、日本語諸方言の文法を、現在の地理的変異(方言差)の様相と歴史的変化(時代差)のプロセスの両面から総合的に記述する『全国方言文法辞典』の記述の拡充をはかるとともに、当辞典の作成のために収集してきた現地調査資料および文献資料データベースを整備し、これらの記述とデータベースを用いて、日本語の歴史的言語変種と地域的言語変種に現れる文法的言語変異の対照研究を多角的に展開する。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、現代日本語の地域的多様性がどのようにして生じたのかを、歴史的言語変種と地域的言語変種にみられる文法項目の対照研究を通じて明らかにすることである。本研究課題に取り組むのは、これまで『全国方言文法辞典』作成のための共同研究に取り組んできた方言文法研究会のメンバーである。2023年度の主な研究成果を以下に挙げる。 1. 国立国語研究所共同研究プロジェクト「消滅危機言語の保存研究」との共催により「文化庁「各地方言収集緊急調査」資料の整備と活用説明会&講習会」を2023年8月26日に開催した。さらに、栃木県日光市の場面設定の会話、愛知県西春日井郡師勝町の自由会話、大阪府高槻市の自由会話、大分県日田郡前津江村の自由会話のアラインメントとネイティブチェック、岡山県岡山市の自由会話、場面設定の会話、民話のネイティブチェックを完成させた。 2. 要地方言の活用体系記述として、岐阜県高山市方言、長崎県雲仙市南串山町鬼池方言、沖縄県宮古島市久松方言の記述を完成させた。また、基本例文50要地方言訳として、富山県富山市方言、広島県三次市方言、沖縄県宮古島市久松方言、沖縄県宮古郡多良間村水納島方言の記述を完成させた。これらの記述を収録した『全国方言文法辞典資料集(8)活用体系(6)』を2024年3月に刊行した。 3. 方言文法研究会2023年第2回研究例会(2023年9月3日、オンライン)を開催した。「日琉諸語の方言区画と言語コード」をテーマにしたパネルディスカッション、推量表現の調査概要の説明、チュートリアル「QGISで作る言語地図」を実施した。 4. 方言文法研究会2024年第1回研究例会(2024年3月2・3日、関西大学・オンライン併用)を開催した。「推量表現の諸相」をテーマに、東京・神奈川・山梨・京都・広島・山口・高知・沖縄方言を対象にした共通項目の調査報告を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
年度当初の計画のとおり、年間2回の研究例会を開催し、研究成果報告書を刊行した。要地方言活用体系記述、基本例文50要地方言訳の記述は、予定していた記述対象方言に変更は生じているが、順調に進んでいる。国立国語研究所編『方言文法全国地図』の略図作成は、言語地図の作成方法に関する講習会を開催し、作図者の育成をはかりつつ、作業手順について検討を進めている。方言談話資料類による用例データベース作成は、方言談話資料の整備を進め、用例の抽出作業に向けて下準備を進めている。また、推量表現の記述の枠組みを策定し、共通調査項目による要地方言の記述を進めている。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度は本科研の最終年度にあたる。要地方言活用体系記述は、新規の執筆依頼は行わず、依頼済みの原稿の完成をめざす。引き続き既存の方言資料の整備作業を進め、年間2回の研究例会の開催によって研究成果と作業の進捗状況の情報共有をはかり、本研究課題の目的である日本語の時空間変異対照研究の多角的な展開のための基礎作業を進めたい。
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