研究課題/領域番号 |
20H00032
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分3:歴史学、考古学、博物館学およびその関連分野
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研究機関 | 明治大学 |
研究代表者 |
吉村 武彦 明治大学, 文学部, 名誉教授 (50011367)
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研究分担者 |
加藤 友康 明治大学, 研究・知財戦略機構, 研究推進員 (00114439)
中村 友一 明治大学, 文学部, 専任准教授 (00553356)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
43,940千円 (直接経費: 33,800千円、間接経費: 10,140千円)
2023年度: 7,930千円 (直接経費: 6,100千円、間接経費: 1,830千円)
2022年度: 9,230千円 (直接経費: 7,100千円、間接経費: 2,130千円)
2021年度: 9,360千円 (直接経費: 7,200千円、間接経費: 2,160千円)
2020年度: 17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
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キーワード | 墨書土器 / 刻書土器 / 出土文字史料 / データベース / 墨 / 日本古代史 / 歴史考古学 / 日本考古学 |
研究開始時の研究の概要 |
文献・文字史料が極めて少ない古代史の分野において、木簡につぐ出土文字史料である墨書土器について、日本墨書土器データベースを構築する。 文字史料としての墨書の釈文と実測図(複写)ないし写真のほか、遺跡名・所在地・出土遺構・出土状況・時期・器質・器種・寸法・記銘部位・記銘方向・字体など詳細なデータを集成する。データベースは全国の都府県(除北海道・沖縄)を対象に、墨書土器データについて、修正や追加情報の提供が可能な、双方向ネットワーク式の墨書土器データベースシステムとする。そのうえで、墨書土器の研究を新たに展開するとともに、下総国府・国分寺が所在する市川市周辺を対象にして地域研究を深化させる。
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研究成果の概要 |
研究の基礎となる墨書土器研究文献目録は2446点を数え、明治大学の日本古代学研究所のホームページで公開している。これまでの墨書土器研究に関する研究を網羅している文献目録である。また、双方向性をもつ墨書土器データベースは、北海道を含め、日本列島全域のデータベースが完成できた。約15万点の墨書土器を収録しており、日本全国の墨書土器に関する比較研究が可能になった。 これまでの墨書土器研究を総括した『墨書土器と文字瓦』(八木書店、2023年)を刊行した。出土文字史料としての性格、韓国・中国・ベトナムの墨書土器、墨書土器の諸相、遺跡のなかの特徴という4方面から、墨書土器研究を総括した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
今回の研究で、北海道を含む日本列島の各都道府県(沖縄県を除く)の墨書土器(刻書土器を含む)のデータベースが完成した。この成果で日本墨書土器の列島全域の研究が可能になった。しかも、本データベースは検索機能をつけたほか、釈文等に関する利用者の意見を表明できるような双方向性をもたせたことが特徴である。国内外の漢字文化圏にかぎらず、世界各地からアクセスが可能であり、誰でも利用して墨書土器のデータを知り、研究ができる。これが最大の学術的な研究成果であり、社会的意義である。また、データベース以外にも、『墨書土器と文字瓦』を刊行し、東アジアからの視点でこれまでの墨書土器研究を総括することができた。
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