研究課題/領域番号 |
20H00046
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分4:地理学、文化人類学、民俗学およびその関連分野
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
佐藤 廉也 大阪大学, 大学院人文学研究科(人文学専攻、芸術学専攻、日本学専攻), 教授 (20293938)
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研究分担者 |
池谷 和信 国立民族学博物館, 人類文明誌研究部, 教授 (10211723)
手代木 功基 金沢大学, 学校教育系, 准教授 (10635080)
祖田 亮次 大阪公立大学, 大学院文学研究科, 教授 (30325138)
蒋 宏偉 大阪大学, 大学院人文学研究科(人文学専攻、芸術学専攻、日本学専攻), 助教 (50436573)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
37,180千円 (直接経費: 28,600千円、間接経費: 8,580千円)
2024年度: 7,020千円 (直接経費: 5,400千円、間接経費: 1,620千円)
2023年度: 6,760千円 (直接経費: 5,200千円、間接経費: 1,560千円)
2022年度: 8,060千円 (直接経費: 6,200千円、間接経費: 1,860千円)
2021年度: 6,760千円 (直接経費: 5,200千円、間接経費: 1,560千円)
2020年度: 8,580千円 (直接経費: 6,600千円、間接経費: 1,980千円)
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キーワード | 焼畑 / 熱帯林 / 土地被覆動態 / 地域間比較 / 地理学 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、熱帯で行われている焼畑農耕を、「熱帯林への人為的インパクト」のフロンティアとしてとらえ、20世紀中期以降現在に至る時期の、アフリカ、東南アジアおよび中南米の各地域における、焼畑と熱帯林の変化と持続の動態を把握し、地域ごとに異なるその変容とそのインパクトを解明することによって、熱帯環境史研究および熱帯林の保全・管理指針の形成に貢献しようとするものである。本研究は (1)先行論文のメタ分析(2)過去の空中写真を用いた土地被覆復原(3)フィールド研究による実態の解明、という各作業を通して、グローバルな熱帯林と人間活動との長期的関係を実証的に明らかにするものである。
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研究実績の概要 |
本年度は、(1)現在までに発表された焼畑の事例研究論文の整理・検討から、地域別の焼畑の持続・変容の要因を特定するとともに、定量的なデータが得られる場所を「定点観測地域」として選定する作業、(2)研究代表者・分担者が「定点観測地域」を設定するために実施する予備調査、という3つのカテゴリーの作業工程を設定し、今後の研究の全体的見通しを得ることを中心に研究を進めた。 (1)では研究代表者が中心となって、現在までに発表された焼畑事例研究論文を、web of scienceデータベースなどから集成し、地域別・時期別に整理し、各時期・地域の焼畑の持続・変容の程度、変容の要因(近接要因・究極要因)をまとめ、変容の要因にどのような地域分布の特徴が見られるかを把握した。その上で、予備調査地域選定を進め、エチオピアおよびマレーシアに候補地域をおくことを検討した。またラテンアメリカについても、ブラジルを中心に文献調査にもとづいて候補地を検討した。 (2)では、(1)で検討した予備調査地域について、研究代表者および分担者が予備調査を実施し、熱帯林や休閑林の種構成を把握するとともに、熱帯林の増減にかかる諸要因において、どのようなアクターが関わっているのかを予備的に調査した。 以上の作業工程を進めることによって、次年度以降、アジア、アフリカ、ラテンアメリカにおける焼畑と熱帯林の長期的な動態を具体的に明らかにしていくための準備を進めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
文献の収集・整理・検討、および調査地域の検討、予備調査の実施と、本研究における最も重要な作業工程は順調に進んでいる。ただし現在までにNARAにおける空中写真アーカイブ調査が、コロナ禍のために実施が遅れており、その点のみ課題となっている。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、NARAの外部調査者の受入状況を確認しつつ、アーカイブ調査の可能性を検討していく。なおNARAの調査が困難になった場合にも、国内にある資料で過去の環境復原調査を進めることは可能である。さらに、英国におけるアーカイブ調査の可能性も検討する。
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