研究課題/領域番号 |
20H00092
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分9:教育学およびその関連分野
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
清水 美憲 筑波大学, 人間系, 教授 (90226259)
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研究分担者 |
清野 辰彦 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (00550740)
宮崎 樹夫 信州大学, 学術研究院教育学系, 教授 (10261760)
川添 充 大阪公立大学, 国際基幹教育機構, 教授 (10295735)
齊藤 一弥 島根県立大学, 人間文化学部, 教授 (10837595)
笠井 健一 国立教育政策研究所, 教育課程研究センター研究開発部, 教育課程調査官 (20466600)
市川 啓 宮城教育大学, 大学院教育学研究科高度教職実践専攻, 准教授 (20624745)
西村 圭一 東京学芸大学, 教育学研究科, 教授 (30549358)
蒔苗 直道 筑波大学, 人間系, 准教授 (40345939)
影山 和也 広島大学, 人間社会科学研究科(教), 准教授 (60432283)
水谷 尚人 国立教育政策研究所, 教育課程研究センター研究開発部, 教育課程調査官 (80454643)
清水 宏幸 山梨大学, 大学院総合研究部, 教授 (80562446)
岩田 耕司 福岡教育大学, 教育学部, 准教授 (90437541)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
39,390千円 (直接経費: 30,300千円、間接経費: 9,090千円)
2023年度: 10,010千円 (直接経費: 7,700千円、間接経費: 2,310千円)
2022年度: 9,620千円 (直接経費: 7,400千円、間接経費: 2,220千円)
2021年度: 9,230千円 (直接経費: 7,100千円、間接経費: 2,130千円)
2020年度: 10,530千円 (直接経費: 8,100千円、間接経費: 2,430千円)
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キーワード | 学校数学 / カリキュラム / アラインメント / 教科書 / 学力調査 / 学習指導要領 / 数学的活動 / 数学的な見方・考え方 / 算数・数学 / 移行期 / 国際比較 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,学習指導要領の改訂に伴う学校数学カリキュラムの移行期において、カリキュラムの「意図」・「実施」・「達成」の三層が、互いに整合的に連携して機能するかを解明する。特に、学校数学カリキュラムの強調点が、算数・数学の内容の習得から、数学的活動の各相で働く見方・考え方に基づく資質・能力の育成へと変わる中で、新しい教科書の編集や教室での授業実践の実態を分析しつつ、学力調査における出題と調査結果の特質を分析する。そのために、数学教育研究者・数学者・政策担当者・学校現場の教員からなる研究グループを組織し、学習指導要領の告示から新カリキュラムによる授業実践までを包括する総合的研究を展開する。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、学習指導要領の改訂に伴う学校数学カリキュラムの移行期において、「意図されたカリキュラム」・「実施されたカリキュラム」・「達成されたカリキュラム」の三層が、どのように連携して機能しているか、アラインメントの実相を解明することである。本年度の研究では、我が国の学校数学の目標と内容の特徴を国際比較によって相対化して捉えるとともに(「意図」のレベル)、新しい教科書の編集と教室での授業実践の実態を分析することによって(「実施」のレベル)、学校数学カリキュラムのアラインメントを分析した。 具体的には、学習指導要領・教科書の分析を継続して、特に関数に関する領域に焦点化して、小中高の各学校段階の接続の問題について検討した。また、「実施」の分析について、仙台地区、東京地区、高知地区、広島地区において、学校現場において「意図」がいかに「実施」へと移行していくのか、アラインメントの実際についての分析作業を進めてその実相を把握する試みを行なった。また、国際的な観点からの検討のために、オーストラリアビクトリア州の数学カリキュラム責任者を務めたM.Stephens氏らを対象に,他国における「実施」の特質に関するインタビュー調査を行なった。 その結果、「意図」と「実施」のアラインメントについては、教科書の内容を,「意図」の中核をなす学習指導要領やその解説に依拠しながら解釈して教室での実践を行う教師の役割の重要性が改めて明らかになった。また、教科書の編成自体が、学習指導要領で意図されたものを全て紙面化できるわけでなく、さらに小中高の学校段階によってもアラインメントの様相が異なることが明らかになった。これらの成果は、日本数学教育学会第11回春期研究大会(2023年6月)で発表予定である。さらに、本研究のウェブサイトを新規に立ち上げ、情報発信を開始した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
カリキュラムの三層のアラインメントについて、意図と実施のレベルの分析が進み、当初の計画通り、最終年度には、達成のレベルとの整合性の分析を中心に研究を進め、全体のマまとめを行う段階に至っている。
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今後の研究の推進方策 |
カリキュラムの三層のアラインメントについて、「達成されたカリキュラム」に焦点を当てながら、最終年度には三者の関係の整理を行う予定である。また、研究成果の公開と検証のために、「科研費フォーラム」(仮称)を、関東地区と関西地区で開催し、学校関係者や研究者に対する情報発信を行ってフィードバックを得ることとする。また、2022年度に新規に解説したウェブサイトの充実を図る。さらに、最終年度も含む全体の研究成果については、2024年7月にシドニーで開催される第15回数学教育世界会議において発表する。
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