研究課題/領域番号 |
20H00152
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分15:素粒子、原子核、宇宙物理学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
梶田 隆章 東京大学, 宇宙線研究所, 教授 (40185773)
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研究分担者 |
山本 尚弘 東京大学, 宇宙線研究所, 助教 (00796237)
宮川 治 東京大学, 宇宙線研究所, 准教授 (90532680)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
45,240千円 (直接経費: 34,800千円、間接経費: 10,440千円)
2022年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2021年度: 18,720千円 (直接経費: 14,400千円、間接経費: 4,320千円)
2020年度: 23,920千円 (直接経費: 18,400千円、間接経費: 5,520千円)
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キーワード | 重力波 / 重力波天文学 / 重力波検出 / 精密測定 / 制御 / 干渉計 / 重力波天文楽 / 信号取得 / 精密計測 / 重力波検出実験 / レーザー干渉計 |
研究開始時の研究の概要 |
日本の大型重力波検出器KAGRAを、重力波の常時観測施設として稼働させることを目的とする。KAGRAの設計時にはあまり問題とは思われなかった、非定常雑音による重力波信号の乱れや制御信号分解能の不足は、KAGRAの性能や安定度を制限すると考えられるようになってきた。特に制御系信号の精度、データ取得の信号数を大幅に改善することにより、KAGRAの稼働率を上げ、重力波天文学時代の到来に耐えうるような、安定した重力波検出を目指す。
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研究成果の概要 |
本研究において、日本の大型低温重力波検出器KAGRAにおける制御系、データ取得系のフロントエンドにあたる、信号入出力インターフェースを大幅に改善した。具体的にはこれまで16ビットという階調で出力していた制御信号を、20ビットに上げることにより、制御信号よる雑音を下げる可能性を示した。KAGRAの感度がまだ出力階調で制限されていないため、KAGRAへのインストールには至っていない。そのため2023年度から始まる国際観測O4では効果が明らかにはまだ出ないが、KAGRAの感度は日々向上し続けていて、次期観測のO5では感度が問題になってきて20ビット制御が重要になると考えている。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、KAGRA本体の制御信号を改善することで、重力は検出に対する感度や安定性が将来向上することが見込まれ、将来の重力波の検出頻度が上がる可能性が示された。実際には、現在のKAGRAの感度はまだ想定したレベルに達していないため2023年度から始まる国際観測では効果がはっきりとは出る可能性は低いが、2026年頃に始まる次期観測までにはKAGRAの感度も出力制御信号に制限される可能性が極めて高くなる。今回製作した新型の信号入出力モジュール及びその他回路群、ソフトウェア群は、すでに一部使われ始めていて、今後の機器の安定性や観測率の向上が期待される。
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