研究課題/領域番号 |
20H00158
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分15:素粒子、原子核、宇宙物理学およびその関連分野
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
柴田 大 京都大学, 基礎物理学研究所, 教授 (80252576)
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研究分担者 |
久徳 浩太郎 京都大学, 理学研究科, 准教授 (30757125)
関口 雄一郎 東邦大学, 理学部, 教授 (50531779)
仏坂 健太 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 准教授 (50867033)
田中 雅臣 東北大学, 理学研究科, 准教授 (70586429)
井岡 邦仁 京都大学, 基礎物理学研究所, 教授 (80402759)
川口 恭平 東京大学, 宇宙線研究所, 助教 (60822210)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
44,590千円 (直接経費: 34,300千円、間接経費: 10,290千円)
2023年度: 8,710千円 (直接経費: 6,700千円、間接経費: 2,010千円)
2022年度: 12,610千円 (直接経費: 9,700千円、間接経費: 2,910千円)
2021年度: 13,000千円 (直接経費: 10,000千円、間接経費: 3,000千円)
2020年度: 10,270千円 (直接経費: 7,900千円、間接経費: 2,370千円)
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キーワード | 重力波 / 中性子星 / ブラックホール / 中性子星合体 / キロノバ / 元素合成 / ガンマ線バースト / 数値相対論 / 電磁波対応天体 / マルチメッセンジャー宇宙物理学 / ダイナモ / 中性子星連星 / 中性子星の合体 / 超新星爆発 / 中性子星連星の合体 / 突発的天体現象 / マルチメッセンジャー天文学 / 突発的天体 |
研究開始時の研究の概要 |
中性子星連星の合体は、稼働中の重力波望遠鏡に対する確実な重力波源であると同時に、キロノバやガンマ線バーストのような突発的天体の発生源である。放射される重力波や電磁波は、合体現象、中性子星の状態方程式、重元素合成の証拠などの情報を運んでくるが、これらを観測結果から抽出するには正確な理論モデルが不可欠である。本課題では独自の数値コードを用いて、中性子星連星合体の観測結果を予想、解釈するための数値計算を行い、重力波を軸としたマルチメッセンジャー宇宙物理学の成果創出に貢献する。
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研究成果の概要 |
数値相対論などの数値計算を駆使して、重力波源として最も期待される中性子星合体の詳細を明らかにするのが本研究の目的であったが、概ね期待通りの成果を得た。具体的には、(i)中性子星連星が合体し、その後進化する一連の過程でどのように質量放出が起き、どのような性質を持つ物質が放出されるのか、理解した。(ii)放出される中性子過剰物質から重元素が生成される過程を理解した。(iii)放出される物質がキロノバとしてどのように光るのかおおよその理解を得た。(iv)輻射磁気流体、輻射粘性流体計算に必要な数値相対論コードの開発が進み、今後中性子星合体が観測された際に、その解釈を迅速に進める準備が整った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
中性子星合体は最も有力な重力波源であるとともに、ウランや金など重元素の起源、継続時間の短いガンマ線バーストの起源と考えられている。しかしこれらは仮説であり、今後観測的に証明されなくてはならない。観測的に証明するには、観測を解釈するための理論が不可欠だが、本研究課題ではその理論モデルの確立を目的とした。この研究を世界的に見ても最も高いレベルで我々は行うことができ、日本の研究力の高さを世界に示すことができる。また重元素やガンマ線バーストの起源や発生機構を解き明かすのは半世紀前からの課題だが、これらの難問を解決に導き、教科書や百科事典に新たな知見を提供することで社会的に貢献できる。
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