研究課題/領域番号 |
20H00200
|
研究種目 |
基盤研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分17:地球惑星科学およびその関連分野
|
研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
片山 郁夫 広島大学, 先進理工系科学研究科(理), 教授 (10448235)
|
研究分担者 |
吉田 晶樹 国立研究開発法人海洋研究開発機構, 海域地震火山部門(火山・地球内部研究センター), 主任研究員 (00371716)
平内 健一 静岡大学, 理学部, 准教授 (10633290)
佐久間 博 国立研究開発法人物質・材料研究機構, 機能性材料研究拠点, 主幹研究員 (20400426)
河合 研志 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 准教授 (20432007)
岡崎 啓史 広島大学, 先進理工系科学研究科(理), 准教授 (90784257)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
45,110千円 (直接経費: 34,700千円、間接経費: 10,410千円)
2023年度: 8,710千円 (直接経費: 6,700千円、間接経費: 2,010千円)
2022年度: 8,710千円 (直接経費: 6,700千円、間接経費: 2,010千円)
2021年度: 11,310千円 (直接経費: 8,700千円、間接経費: 2,610千円)
2020年度: 16,380千円 (直接経費: 12,600千円、間接経費: 3,780千円)
|
キーワード | プレートテクトニクス / 岩石強度 / 熱クラック / 弾性的性質 / ハビタビリティ |
研究開始時の研究の概要 |
生命の存在可能なハビタビリティは,液体の水が存在する条件とされているが,水が一時的に存在するだけでは生命の誕生そして進化は期待できない。地球のような生命の宿る惑星になるためには,持続的に液体の水が存在する条件を満たす必要があり,そのためにはプレートテクトニクスが必要不可欠である。今のところ,地球でなぜプレートテクトニクスが開始したのかは未解決の問題ではあるが,本研究で注目する熱クラックが重要な役割を持つことがわかれば,どのような惑星でプレートテクトニクスが発生しているのかが検証可能となる。
|
研究実績の概要 |
本研究の目的は,熱クラックの生成がプレート強度に影響を及ぼしプレート沈み込みの開始につながるとの説を多角的に検証することである。昨年度までの成果として,海洋プレートを構成する塩基性岩および超塩基性岩に熱クラックを導入した試料では,ヤング率などの弾性的な性質が熱クラック密度の増加とともに低下すること,またその関係は弾性波の有効媒質理論で説明が可能なことが明らかとなっていた。本年度はこれらの成果を論文としてまとめ国際誌に発表した(Jayawickrama and Katayama 2023 JGR)。また,プレートの沈み込みに対する弾性的な性質の影響を数値シミュレーションによって検証した結果,熱クラックの導入によってプレートの剛性率が下がることで,プレートの沈み込みが起きやすくなることがわかった(Katayama et al. 2022 Frontiers in Earth Science)。これらの成果は,熱クラックの生成によってプレートテクトニクスの開始が促されるとの仮説を支持するものである。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
熱クラックが岩石の弾性的な性質に与える影響については,すでに成果をまとめ国際誌に発表した。また,プレートの沈み込みに関する数値シミュレーションの結果についても,すでに国際誌に発表している。
|
今後の研究の推進方策 |
次年度は最終年度であるため,これまでの研究成果に加えて先行研究のレビューをするなどして,プレートテクトニクスの始まりに関する我々のモデルを,国際会議やインパクトのある国際誌で発表していきたい。
|