研究課題/領域番号 |
20H00208
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分17:地球惑星科学およびその関連分野
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研究機関 | 国立研究開発法人海洋研究開発機構 |
研究代表者 |
大河内 直彦 国立研究開発法人海洋研究開発機構, 海洋機能利用部門, 部門長 (00281832)
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研究分担者 |
高津 文人 国立研究開発法人国立環境研究所, 地域環境保全領域, 室長 (30514327)
小川 奈々子 国立研究開発法人海洋研究開発機構, 海洋機能利用部門(生物地球化学センター), グループリーダー (80359174)
石川 尚人 国立研究開発法人海洋研究開発機構, 海洋機能利用部門(生物地球化学センター), 副主任研究員 (80609389)
木庭 啓介 京都大学, 生態学研究センター, 教授 (90311745)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
43,810千円 (直接経費: 33,700千円、間接経費: 10,110千円)
2022年度: 13,000千円 (直接経費: 10,000千円、間接経費: 3,000千円)
2021年度: 13,130千円 (直接経費: 10,100千円、間接経費: 3,030千円)
2020年度: 17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円)
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キーワード | 富栄養化 / 琵琶湖 / アミノ酸 / 窒素同位体比 / アーカイブ試料 / 同位体比 / 人新世 / 生物アーカイブ |
研究開始時の研究の概要 |
地表面に降り注ぐ太陽エネルギーの一部は,食物連鎖を通じて生物界を流れている。食物連鎖は,自然界における重要な物質循環プロセスであるがゆえ,その詳細な解明は地球表層の環境科学にとって必須の知見である。しかし,人新世に人類活動の影響を大きく受けた水界環境の実状には不明な点が数多く残されている。本研究では,アミノ酸の窒素・炭素同位体比を用いる方法論を最適化し,人類活動の影響を大きく受けた琵琶湖で20世紀半ば以降採取されてきた生物アーカイブ試料に適用し,食物連鎖と人類活動の詳細な解明を目指す。世界の研究機関に保存されている生物アーカイブを,環境変動の記録媒体として有効利用する道筋をつけるものでもある。
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研究成果の概要 |
本研究では,生物中に含まれるアミノ酸の窒素同位体比の分析法について,2つの新しい方法論を確立し,琵琶湖でかつて採取されホルマリン固定により長期保存されている各種魚類に適用した。フェニルアラニンとメチオニンの窒素同位体比の差は,過去の研究によって水界資源100%と考えられた値(~-5‰)よりも明らかに大きな値を示し,各アミノ酸への15Nの分配が生物種によって異なることが原因と考えられた。また本研究では,アミノ酸の窒素同位体比を用いて琵琶湖の各種魚類の栄養段階を推定し,これまでの生態学的観察を裏付ける結果を得た。タンパク質を構成する16種類のアミノ酸の炭素同位体比の測定法についても確立した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は,20世紀半ば以降の琵琶湖を例に,複雑な食物連鎖とその人類活動による影響の解明を目的としている。人類活動を重要なgeological forceとみなす人新世の理解に,特にホルマリン固定された生物アーカイブ試料というこれまでほとんど利用されてこなかった材料に着目する点に学術的意義がある。世界中に存在する生物アーカイブがもし利用可能であることが明らかになれば,巨大なアーカイブの潜在的可能性を大きく広げることになり,富栄養化がローカルな生態系に及ぼす影響という人類が直面する社会問題の原因解明に大きなインパクトを与えるだろう。
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