研究課題/領域番号 |
20H00237
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分21:電気電子工学およびその関連分野
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
小寺 哲夫 東京工業大学, 工学院, 准教授 (00466856)
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研究分担者 |
大塚 朋廣 東北大学, 電気通信研究所, 准教授 (50588019)
武田 健太 国立研究開発法人理化学研究所, 創発物性科学研究センター, 研究員 (80755877)
溝口 来成 東京工業大学, 工学院, 研究員 (90848772)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
45,500千円 (直接経費: 35,000千円、間接経費: 10,500千円)
2022年度: 10,010千円 (直接経費: 7,700千円、間接経費: 2,310千円)
2021年度: 17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2020年度: 18,070千円 (直接経費: 13,900千円、間接経費: 4,170千円)
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キーワード | 量子ドット / シリコン / ゲルマニウム / 量子情報 / スピン軌道相互作用 |
研究開始時の研究の概要 |
具体的な研究項目を、下記の①から④に設定する。 ①シリコン量子ドットにおけるスピンダイナミクス測定 ②ゲルマニウム量子ドットの作製とスピンダイナミクス測定 ③機械学習による高速な電子状態制御法の開発 ④スピン状態の安定化を目指したフィードバック制御法の開発
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研究成果の概要 |
半導体量子ドット中の正孔スピンは、スピン軌道相互作用を介した交流電界による高速操作が可能であり、高性能な集積量子ビットの候補として期待されているが、そのスピンダイナミクスの研究は初期段階にある。本研究の目的は、正孔スピンダイナミクスの測定に向けた技術の開発を行い、その物理を調べることにある。シリコンやゲルマニウムなどのⅣ族半導体量子ドットを新たに開発し、スピン量子ビットに関わる物理を調べた。集積化に向けた機械学習技術や量子ビット演算技術の開発に並行して、スピン軌道相互作用によるスピン操作や、量子状態の高速・高精度読み出しを実証し、集積正孔スピン量子ビットに向けた基盤となる結果を得た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、量子ビット集積化に向け優位な特性を持つ正孔スピンについて、ダイナミクスに関わる物理を調べる基盤的な研究である。シリコン量子構造中の正孔スピンの操作に成功しており、量子構造中においてはスピン軌道相互作用がバルク中とは異なることを示唆する結果が得られ、新分野の開拓に繋がる重要な学術的成果を挙げている。量子状態の高速読み出しや、デジタル信号処理による高精度読み出し、機械学習による量子ドットの電荷状態の調整補助なども実現した。さらに社会的に実現が期待されている誤り耐性量子コンピュータに向けた要素技術として、2量子ビット操作と誤り訂正の実証といったインパクトあるスピン量子ビット研究を遂行した。
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