研究課題/領域番号 |
20H00240
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分21:電気電子工学およびその関連分野
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研究機関 | 北陸先端科学技術大学院大学 |
研究代表者 |
徳光 永輔 北陸先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 教授 (10197882)
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研究分担者 |
藤村 紀文 大阪公立大学, 大学院工学研究科, 教授 (50199361)
森田 行則 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エレクトロニクス・製造領域, 研究グループ長 (60358190)
太田 裕之 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エレクトロニクス・製造領域, 研究グループ長 (70356640)
右田 真司 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エレクトロニクス・製造領域, 総括研究主幹 (00358079)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
45,500千円 (直接経費: 35,000千円、間接経費: 10,500千円)
2022年度: 11,960千円 (直接経費: 9,200千円、間接経費: 2,760千円)
2021年度: 14,300千円 (直接経費: 11,000千円、間接経費: 3,300千円)
2020年度: 19,240千円 (直接経費: 14,800千円、間接経費: 4,440千円)
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キーワード | 強誘電体 / 分極ダイナミクス / 急峻スロープトランジスタ / 負性容量 / 急峻スイッチトランジスタ |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、強誘電体の分極ダイナミクスを利用した急峻スイッチトランジスタの基盤技術を構築して、次世代の低電圧動作トランジスタ実現の新しい指針を示す。現在注目されている強誘電体ゲート負性容量トランジスタには動作原理に不明確な点が多く、また使用されているモデルも単純化されすぎている。本研究では、強誘電体の分極ダイナミクスをフル分極、マイクロ分極、相互作用という観点から把握し、実際の分極の描像を正確に反映した新しいデバイス動作モデルを構築するとともに、実験的にデバイスを試作して立証する。さらに分極およびドメインを制御する技術を開発して、急峻スイッチトランジスタ基盤技術を確立する。
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研究成果の概要 |
本研究では「負性容量」により急峻なスイッチング特性が得られるとされている強誘電体ゲートトランジスタに関して、強誘電体の分極ダイナミクスに立ち戻ってその動作機構を検討した。RC回路のパルス応答解析、強誘電体・半導体積層構造での半導体表面ポテンシャルの計算等から、「負性容量」特性は従来から言われているランダウの相転移理論による解釈は必ずしも必要ではなく、強誘電体の分極反転に伴って発現する現象であることが強く示唆された。また酸化物チャネルを用いて良好なトランジスタ特性が得られた。さらに、ナノラミネート構造による物性制御、正圧電応答を用いた新たな測定技術など、新たな知見も得られた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
半導体デバイスの低電圧動作、低消費電力化が求められる中、本研究では急峻なスイッチング特性が得られる強誘電体ゲートトランジスタに関して、従来から言われているランダウの相転移理論上の「負性容量」によるという解釈ではなく、強誘電体の分極反転に伴って発現する現象であることを強く示唆する結果が得られた。これは今後の低電圧動作デバイス設計に大きな指針を与える成果である。また上記に加えて、HfO2系強誘電体膜形成時の酸化状態制御、ナノラミネート構造による物性制御、正圧電応答を用いた新たな測定技術など、今後の当該分野の発展に向けてのいくつかの新たな研究成果が得られた。
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