研究課題/領域番号 |
20H00248
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分21:電気電子工学およびその関連分野
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
酒井 朗 大阪大学, 大学院基礎工学研究科, 教授 (20314031)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
45,760千円 (直接経費: 35,200千円、間接経費: 10,560千円)
2023年度: 7,020千円 (直接経費: 5,400千円、間接経費: 1,620千円)
2022年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2021年度: 10,660千円 (直接経費: 8,200千円、間接経費: 2,460千円)
2020年度: 22,230千円 (直接経費: 17,100千円、間接経費: 5,130千円)
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キーワード | メモリスタ / ヘテロシナプス / 4端子 / ニューラルネットワーク / 酸素空孔 / 高温動作 / クロスバー構造 / パブロフ型条件付け連合学習 / 4端子クロスバー構造 / ゲートチューニング / コンダクタンス / パブロフ型条件付け / 多ビット信号 / 多端子クロスバーアレイ / ニューロモルフィック / 4端子平面型素子 / コンダクタンス変調 / 興奮性主ニューロン / 抑制性介在ニューロン / パルスレーザー蒸着法 / 有限要素法シミュレーション / ドーパント / ドリフト・拡散 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究においては、高次の脳機能を発現するニューロモルフィックチップの実現に向けて、メモリスタ物質内の酸素空孔分布トポロジーを自在に制御できる多端子クロスバーアレイ構造を開発し、他のシナプスと多次元で結び付いたヘテロシナプス素子を基幹とするデバイス・回路基盤「ヘテロシナプスプラットフォーム」を創製する。酸素空孔挙動の実験・理論解析およびシミュレーションに基づいてトポロジーの制御指針を獲得し、多入力・多出力の高次ヘテロシナプス特性を発現させる。また、集積化構造としての特徴を活かし、条件刺激と無条件刺激に対応する連合学習機能を実証する。
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研究成果の概要 |
高次脳機能を発現するAIハードウェアの実現に向けて、メモリスタ物質中の酸素空孔分布のトポロジー制御を機能原理とし、他のシナプスと多次元で結び付いたヘテロシナプスからなるデバイス・回路基盤の創生を目指した。還元性アモルファス酸化ガリウム及び酸化チタニウム薄膜を対象に、酸素空孔挙動の実験的・理論的解析を展開し、電気伝導・抵抗変化機構を解明した。2端子キャパシタ型・平面型・クロスバー型、4端子平面型・クロスバー型で多様な次元・ジオメトリでの電界印加が可能なメモリスタを開発することで、人工シナプス素子としてのシナプス重みのゲート変調や連合学習などの高次脳機能を模倣するプラットフォームの構築に成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究はメモリスタ内の酸素空孔分布トポロジーの変調によって、多様な抵抗状態・抵抗遷移を発現させることに独自性があり、酸素空孔の電界下挙動に関して獲得された学術的知見は、材料種によらないコモンメカニズムの理解に通じ、不純物イオンを切り口にした創造的な素子設計指針へと展開できる。また、還元性酸化ガリウムメモリスタで600Kまでの高温動作が実証された成果は新たな次元の産業応用へ繋げられる。さらに、新たに開発された4端子クロスバー型メモリスタは、高度の集積化が可能な構造を有していることから、連合学習等の高次脳機能を模倣できる次世代AIハードウェアへ展開でき、その社会的意義は大きい。
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