研究課題/領域番号 |
20H00260
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分22:土木工学およびその関連分野
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研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
前川 宏一 横浜国立大学, 大学院都市イノベーション研究院, 教授 (80157122)
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研究分担者 |
藤山 知加子 横浜国立大学, 大学院都市イノベーション研究院, 准教授 (60613495)
千々和 伸浩 東京工業大学, 環境・社会理工学院, 准教授 (80546242)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
37,960千円 (直接経費: 29,200千円、間接経費: 8,760千円)
2022年度: 11,050千円 (直接経費: 8,500千円、間接経費: 2,550千円)
2021年度: 12,740千円 (直接経費: 9,800千円、間接経費: 2,940千円)
2020年度: 14,170千円 (直接経費: 10,900千円、間接経費: 3,270千円)
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キーワード | 火災 / 爆裂 / 炭酸化 / 高温加熱 / 結晶水 / 再水和 / 耐久性 / 砂利化 / 残存復元力 / 寿命推定 / 腐食 / 二酸化炭素 / 高温履歴 / イオン平衡 / セメント硬化体 / 脱炭酸化 / 靭性 / マルチスケール解析 / 細孔構造 / 耐火 / 凍結融解 / 水和反応 / 腐食ゲル / マルチイオン / コンクリート |
研究開始時の研究の概要 |
摂氏-30度の低温域から高温1,200度までの広帯域環境に適用可能なセメント系無機複合材料の物理化学モデルを構築し、自然及び人工環境下にあるコンクリート構造の耐疲労、耐火、耐震、耐久性能評価を可能とするLife-Time性能評価システムを、非局所化・空間平均化手法に基づく構成則と数値解析によって実現する。
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研究成果の概要 |
火災に伴う高温加熱を受けたコンクリート構造物の最大耐力及び残存強度と変形性能を評価できるマルチスケール解析システムを構築した。数百度におけるセメント硬化体の結晶水の脱落とそれに伴う微細孔構造の変化を予測する熱力学モデルを作成するとともに,徐冷後の気中水蒸気と二酸化炭素の取り込みによる再水和と微細孔組織の修復を定量化した。高温加熱状態において構造内で上昇する水蒸気圧を評価し,爆裂開始時間を予見するとともに、爆裂以後の構造性能をマルチスケールモデルの枠組みを用いて解析することを可能とした。部材構造に依っては、高温加熱によって構造靭性が向上する場合があることも見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
火災や不慮の事故等で高温加熱を受けたインフラ施設群、特に交通基盤の撤去更新は,大きな社会コストに繋がることから困難を極める。そのために、火災損傷後の残存性能を早期に評価し,かつ長期の動態を予測して適切な補修補強により,再生を図ることが求められる。本研究による残存性能評価は更新計画と復旧のための構造設計と補修補強材料の選定に,直接的に活用することが可能である点に社会的意義があり、社会基盤のレジリエンスの視点から有用である。高温加熱を受けた直後はコンクリートの微細組織が空洞化し、構造性能を損なうが,中期的に気中の水蒸気と二酸化炭素の吸収による再水和を定量化できる機能を有している。
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