研究課題/領域番号 |
20H00282
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分24:航空宇宙工学、船舶海洋工学およびその関連分野
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研究機関 | 長岡技術科学大学 |
研究代表者 |
梅田 実 長岡技術科学大学, 工学研究科, 理事・副学長 (20323066)
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研究分担者 |
曽根 理嗣 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究所, 准教授 (70373438)
白仁田 沙代子 長岡技術科学大学, 工学研究科, 准教授 (90580994)
松田 翔風 弘前大学, 理工学研究科, 助教 (90800649)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
45,630千円 (直接経費: 35,100千円、間接経費: 10,530千円)
2023年度: 6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2022年度: 9,230千円 (直接経費: 7,100千円、間接経費: 2,130千円)
2021年度: 11,570千円 (直接経費: 8,900千円、間接経費: 2,670千円)
2020年度: 18,590千円 (直接経費: 14,300千円、間接経費: 4,290千円)
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キーワード | メタン生成 / 二酸化炭素還元 / 白金担持カーボン / 固体高分子セル / 低過電圧 / 固体高分子形セル |
研究開始時の研究の概要 |
本提案者らは,固体高分子形燃料電池を用いてCO2をCH4に還元する研究を行い,高選択的かつ低消費エネルギーで反応させる新技術を開発してきた。また,このCO2還元をH2酸化と組み合わせることで燃料電池が発電することを報告している。この発電は,理論的にも生ずることが示されている。一方,有人宇宙探査を長期に渡り実施するため,高い効率でCO2分子からO原子2個を回収する技術開発が強く求められている。本研究は,当該CO2還元研究を国際的に活発化している有人宇宙探査に展開し,閉鎖空間の生命維持方式を世界に先駆けて開発して,国際標準となるO2回収方式を確立することを狙いとする。
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研究実績の概要 |
我々はこれまで固体高分子形燃料電池を用いてCO2をCH4に還元する研究を行い,高選択的かつ低消費エネルギーで反応させる新技術を開発してきた。また,このCO2還元をH2酸化と組み合わせることで燃料電池が発電することを報告している。当初の電流効率が約2%であることを踏まえ本研究では,電流効率50%を実現する電極系の開発ならびに燃料電池発電とCH4生成(O原子2個回収)が一致しかつ連続作動可能な方法の開発を目的とし研究を遂行している。これまでにPt-Ru/Cを検討し、Pt0.8Ru0.2/Cが18.2%の電流効率を示した。これに続き、本年度は新しい電極触媒を開発する目的でPt-Ru/Cを精査した結果、Pt0.9Ru0.1/Cが特異的にメタン、エタノール、アセトンを生成することが初めて見出された。これまで検討したPt/C、Pt0.8Ru0.2/C、Pt0.5Ru0.5/CではCO2還元生成物はメタンだけであったが、Pt0.9Ru0.1/Cでは定電位電解によるメタン、エタノール、アセトン電流効率が各々18.4%、5.7%、4.9%となり、合計の電流効率は29.0%と高効率を示した。このように、Pt0.9Ru0.1/Cを用いることで、C1-C3化合物が合成されるという新しい知見が得られた。C2以上の化合物が生成するメカニズムについては今後の検討とする。さらに、R3年度に検討したPt/C電極触媒を組み込んだセルを用いたCO2還元に続いて本年度は,多段階電位ステップ法(CH4生成量を増やしつつ電荷回収を行うセル運転方式)を詳細に検討し、最適化を図ることで見かけの電流効率が60.5%(R3年度)から72.3%に向上した。このように,電極触媒ならびにセル運転方式を研究していくことで電流効率が向上することが分かった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
研究の初期は約2%であったメタン生成の電流効率が、本研究初年度の定電位法による18.2%に比して、今年度にPt0.9Ru0.1/Cを用いて定電位還元したところ、C1-C3化合物が得られ合計の電流効率は29.0%を示した。このように電流効率が大幅に向上していることが分かる。また、多段階電位ステップ法では昨年度の電流効率60.5%から72.3%に向上が認められる。
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今後の研究の推進方策 |
当初の予定どおり,電解質膜・電極界面でPt電極およびPt基電極がCO2還元に示す特異性の研究,CO2電解還元セル運転方式の研究,電解質膜・電極界面(三相界面)の研究開発を中心に推進し,電流効率の更なる向上を目指す。
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