研究課題/領域番号 |
20H00284
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分24:航空宇宙工学、船舶海洋工学およびその関連分野
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研究機関 | 大阪公立大学 (2022) 大阪府立大学 (2020-2021) |
研究代表者 |
橋本 博公 大阪公立大学, 大学院工学研究科, 教授 (30397731)
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研究分担者 |
青木 尊之 東京工業大学, 学術国際情報センター, 教授 (00184036)
松田 秋彦 国立研究開発法人水産研究・教育機構, 水産技術研究所(神栖), 主幹研究員 (10344334)
島 伸和 神戸大学, 理学研究科, 教授 (30270862)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
44,590千円 (直接経費: 34,300千円、間接経費: 10,290千円)
2022年度: 14,170千円 (直接経費: 10,900千円、間接経費: 3,270千円)
2021年度: 17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2020年度: 13,130千円 (直接経費: 10,100千円、間接経費: 3,030千円)
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キーワード | 自律操船AI / 深層強化学習 / 逆強化学習 / 測線トラッキング / 定点保持 / 自動避航 / 自動離着岸 / 実船実験 / 自律操船 / CFD / 模型実験 / AI / マンマシンインターフェース / 海洋底探査 / 自動操船システム / GPU |
研究開始時の研究の概要 |
海溝型地震や海底火山噴火の予測,熱水活動観測による資源評価など,調査船を用いた海洋底探査の重要性が増している。本研究では,測線の自動トラッキングや外乱下での定点・方位保持,水中探査機への超低速追従など,海洋底探査に求められる高度ミッションを達成するための自律操船AIを開発する。さらに,開発したAIを実海域での探査に投入し,実船実験による実証までを行うことで,今後の海洋底探査を加速する基盤技術として確立する。
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研究成果の概要 |
本研究では,海洋底探査に求められる測線トラッキング,定点保持,避航,離着岸という一連の操船を自動化するための自律操船AIを開発した.自律制御則の獲得には深層強化学習を用いるが,各操船に応じて適切な状態入力,行動出力,報酬設計の提案を行った.開発した自律操船AIについて,模型船または実船による検証実験を行ったが,高い操船能力だけでなく,センサノイズやモデル化誤差,外乱影響に対するロバスト性についても確認することができた.さらに,逆強化学習による熟練者の感覚を反映した報酬の可視化や転移学習の可能性についても示すことができた.これらの成果は,今後の海洋底探査を加速させる基盤技術となる.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
船舶は慣性が大きく,操船に対する応答性が極めて遅い.また,波や風などの自然外乱を空間的・時間的に把握することは困難である.本研究では,深層強化学習を用いて海洋底探査に求められる高度な判断と緻密な操船を自律操船AIに置き換えることに挑戦した.シミュレーションのみによる研究が数多く報告される中で,実船を用いた実証実験を繰り返し,AIの操船能力に加えてモデル化誤差や外乱影響に対するロバスト性までを実証できたことは学術的に意義がある.また,若年労働者の減少により船員の安定確保が困難となりつつある日本において,無人運航船の早期実現へと繋がる本研究の成果は社会的にも大きな意味がある.
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