研究課題/領域番号 |
20H00286
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分25:社会システム工学、安全工学、防災工学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
柴崎 隆一 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 准教授 (50323514)
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研究分担者 |
青山 和浩 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 教授 (80222488)
加藤 浩徳 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 教授 (70272359)
村上 進亮 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 教授 (40414388)
川崎 智也 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 講師 (30705702)
新井 洋史 新潟県立大学, 北東アジア研究所, 教授 (30551402)
渡部 大輔 東京海洋大学, 学術研究院, 教授 (30435771)
坪田 建明 東洋大学, 国際学部, 教授 (50546728)
松田 琢磨 拓殖大学, 商学部, 教授 (40882535)
鳥海 重喜 中央大学, 理工学部, 准教授 (60455441)
杉村 佳寿 国土技術政策総合研究所, 港湾・沿岸海洋研究部, 港湾新技術研究官 (00356049)
和田 祐次郎 国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所, その他部局等, 主任研究員 (20804595)
古市 正彦 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 客員教授 (60572758)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
45,500千円 (直接経費: 35,000千円、間接経費: 10,500千円)
2023年度: 8,970千円 (直接経費: 6,900千円、間接経費: 2,070千円)
2022年度: 9,100千円 (直接経費: 7,000千円、間接経費: 2,100千円)
2021年度: 9,100千円 (直接経費: 7,000千円、間接経費: 2,100千円)
2020年度: 18,330千円 (直接経費: 14,100千円、間接経費: 4,230千円)
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キーワード | 国際物流 / ネットワーク / インターモーダル輸送 / AIS / 国際貿易 / 国際貿 |
研究開始時の研究の概要 |
本課題は,研究代表者らがこれまでに蓄積したモデル構築やデータ分析に関する知見を活用し,全世界のすべての輸送モードを包含する統合的な国際物流シミュレーションモデルを構築して,世界各地の物流インフラ投資や越境抵抗削減などの実際の諸施策や,船舶大型化や新航路開拓(パナマ運河,北極海航路など)などの技術進歩が,輸送パターンにもたらすインパクトを定量的に予測するものである.
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研究実績の概要 |
①国際物流シミュレーションシステムの高度化:GTAP-RDモデルを用いた貿易パターン変化予測モジュールを構築し,インターモーダル国際物流モデルとの一体運用による将来シミュレーションシステムを構築した.また,AISデータ,コンテナ船サービスデータおよび税関データを活用して,港湾混雑のメカニズムを待ち行列モデルにより表現したうえで,インターモーダル国際物流モデルを時間軸を考慮した時空間モデルへと拡張し,混雑による船舶航行スケジュールの遅延を考慮可能なモデルを構築した. ③AIS等の船舶動静データを活用した全世界を対象とした貨物流動の詳細分析:①で述べた港湾混雑分析に加え,港湾の衛星画像とAISデータを組み合わせた港湾オペレーションの分析,世界海運ネットワークにおけるチョークポイントのひとつであるスエズ運河を対象とした機械学習による船舶通航量の予測モデルの構築,LNG燃料バンカー船を対象としたバンカリングオペレーションの分析を行った. ⑤構築したモデルの世界各地への適用(政策シミュレーション分析):日本の背後圏輸送を対象とした複数の将来の脱炭素シナリオに基づくモーダルシフトシミュレーションを実施し,脱炭素技術の進展によっては鉄道や船舶へのシフトが進まない可能性があることを示した.またアフリカ大陸を対象とした同様の将来シミュレーションも実施した.さらに,ロシア・ウクライナ戦争により従来の中欧班列ルートの利用に支障があるなかでより注目の集まる中央アジア・カスピ海ルート(Middle Corridor)の改善シナリオについて検討し,利用が促進されるための条件を整理した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2021年度まではコロナ禍のため現地調査が実施できず,「(3)やや遅れている」という自己評価であったが,2022年度はアフリカおよび南アジアの現地調査を実施することができ,一部は2023年度へ持ち越すこととなったものの,概ね遅れを取り戻すことができたと考えている.現地調査を必要としない他のテーマについては概ね順調に推移している.
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今後の研究の推進方策 |
2023年度は最終年度であることから,個別のテーマについて残された課題や構築した手法の改善・高度化を実施するとともに,世界各地を対象とした政策シミュレーション分析への適用と成果の取りまとめに注力する.特に継続してシミュレーションを行う地域としては,北極海航路を含むユーラシア大陸全域および中央アジア・コーカサス・黒海沿岸地域,インドを中心とする南アジア地域,およびアフリカ地域である.また,成果を広く発信するために国際セミナーを開催したい.
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