研究課題/領域番号 |
20H00290
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分25:社会システム工学、安全工学、防災工学およびその関連分野
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研究機関 | 秋田県立大学 |
研究代表者 |
下井 信浩 秋田県立大学, システム科学技術学部, 教授 (10300542)
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研究分担者 |
菅野 秀人 秋田県立大学, システム科学技術学部, 教授 (20336449)
CUADRA CARLOS 秋田県立大学, システム科学技術学部, 准教授 (30302194)
中正 和久 山口大学, 大学院創成科学研究科, 准教授 (40780242)
木村 祥裕 東北大学, 工学研究科, 教授 (60280997)
間所 洋和 秋田県立大学, システム科学技術学部, 准教授 (10373218)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
37,180千円 (直接経費: 28,600千円、間接経費: 8,580千円)
2023年度: 8,320千円 (直接経費: 6,400千円、間接経費: 1,920千円)
2022年度: 11,050千円 (直接経費: 8,500千円、間接経費: 2,550千円)
2021年度: 9,750千円 (直接経費: 7,500千円、間接経費: 2,250千円)
2020年度: 8,060千円 (直接経費: 6,200千円、間接経費: 1,860千円)
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キーワード | スマートセンシング / 赤外線熱画像 / ゲル樹脂 / 圧電素子 / 健全性モニタリング / ロボット計測 / ピエゾフィルム / 変位計測 / 溶接接合部 / 載荷試験 / ピエゾセンサ / FEM解析 / Anchor bolt, / Deformed bar, / Health monitoring, / Piezoelectric sensor, / Steel weld joint / Robot / Piezoelectric Sensor / Displasment / 遠隔計測 / インフラ計測 |
研究開始時の研究の概要 |
少子高齢化社会の到来で建造物の朽化問題への関心が高まり,トンネルだけでなく道路や橋,上下水道など高度経済成長期に造られた社会インフラの修理・改築が日本の緊急課題である.また,国や自治の財政状況は厳しく,維持・管理コストを極力減らす工夫や少子高齢化に対応した計測技術の開発が求められている.センサ技術やロボット技術を用いたスマートセンシングによるモニタリング技術の速やかな普及が社会貢献に不可欠であると考えた.特に,建築構造物や橋梁等において,溶接接合部やボルト締結部の疲労亀裂・変形等から自律的に危険度判定が可能なワイヤレスセンサの開発は社会的重要課題である.
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研究実績の概要 |
実装試験によるセンサ出力特性計測を実施したのは、板厚2.0 mmのA型センサのみであった。 本年度は、①センサの特性について計測ロボットと実装の両試験における変位量とセンサ出力の関係に注目し検証した結果、同様の特性が得られることを確認した.②FEM解析と実装試験の結果、ピエゾ複合センサは、ベース金属板の厚さや形状により溶接接合部を想定した破壊時のセンサ出力状況が異なることも明らかになった.③計測ロボットSALLYによる引張試験と圧縮試験においては,A型センサ、B型センサともに板厚1.6 mmと2.0 mmの両ピエゾ複合センサで比較した。安定した計測結果が得られ、変位量8 ~10 mm近傍の時に大きなセンサ出力が認められた.一方、板厚2.0 mmのA型センサの実装試験結果においても変位量8 ~11mm近傍でセンサ出力を確認できた。力学計算により目標とする変位量5 mm以上10 mm未満の範囲において、ロボット計測と実装の両試験でセンサ出力を比較して確認することができたことから、本センサの信頼性が証明されたと思われる。センサの信頼性や特性を検証するためには、定量的に多数のセンサ出力特性を短時間で計測できるロボット開発は重要であり、将来的に実用化が強く望まれる分野であると思われる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究の目的は、最先端技術を用いたインフラ構造物の健全性および危険度予測や危険値に関する可視化計測と安価な独自構造のパッシブ型ピエゾ極限センサによる簡易解析システムを用いた評価方法を開発する。更に,システムの省人化や簡素化による維持管理費の抑制を目指すことである。研究成果に関してもセンサの性能評価を定量的かつ低コストで実施が可能なFEM技術と計測技術の構築を可能にした。実装試験によるセンサの性能評価と同様にロボットによる自律計測も可能にしている。
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今後の研究の推進方策 |
今年度は最終年度であるため、試験項目が未定の部分について強化した実装試験を行いたい。そのため、RC試験体を9体製作し、ピエゾ変位センサとひずみゲージによるせん断圧縮試験を行い、測定結果の比較検討を行いたい。さらに、低コストのモニタリングを構築するためにゲル樹脂を表面に塗布した試験体を500tプレスで破壊し、赤外線熱画像によるクラック計測と樹脂による予防工の成果を確認する。また、得られた測定結果をもとにした国際会議での発表や論文記述の実績を構築する予定である。
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