研究課題/領域番号 |
20H00305
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分26:材料工学およびその関連分野
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研究機関 | 豊橋技術科学大学 |
研究代表者 |
三浦 博己 豊橋技術科学大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (30219589)
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研究分担者 |
下川 智嗣 金沢大学, 機械工学系, 教授 (40361977)
渡邊 千尋 金沢大学, 機械工学系, 教授 (60345600)
青柳 吉輝 東北大学, 工学研究科, 准教授 (70433737)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
46,280千円 (直接経費: 35,600千円、間接経費: 10,680千円)
2022年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2021年度: 15,080千円 (直接経費: 11,600千円、間接経費: 3,480千円)
2020年度: 27,950千円 (直接経費: 21,500千円、間接経費: 6,450千円)
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キーワード | チタン / 超微細粒組織 / 多軸鍛造 / 強度 / 生体材料 / 弾性率 / 純チタン / ヘテロナノ組織 / 力学特性 / 加工熱処理プロセス / 指導原理 / 超微細粒 / 超高強度純チタン / MDF / 加工熱処理 / 集合組織 / ヤング率 / 医工連携 / 計算力学 / 分子動力学 / マルチスケール結晶塑性シミュレーション / 高強度 / 低弾性率 |
研究開始時の研究の概要 |
生体適合性に優れる純Tiを超高強度化・低ヤング率化し,代替材として創成すること を目的とする.その達成のため,研究代表者が開発した日本発の全く新しい発想の組織制 御法と“ヘテロナノ”組織を利用し,従来の常識を越える特性を獲得する.これら特異な 諸特性は,結晶粒超微細化に加えて,高密度格子欠陥や結晶配向によってもたらされたと 推察されるが,試行錯誤的な実験的手法だけではその発現機構の解明と組織制御プロセス の最適化は困難である.そのため本研究では,実験的手法グループと計算科学グループが 協調してこの問題に取り組む.
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研究成果の概要 |
純チタン(JIS 二種)に対し様々な条件下での多軸鍛造(MDF)を施し,その組織発達と機械的性質の変化を系統的に調査した.その結果,MDFの鍛造パス間ひずみはΔε=0.4が,また累積ひずみはΣΔε=2.4以上,MDFのひずみ速度は10-3-s以上の速い程良く,その条件下ではより速く超微細組織が発達しやすいことが示された.これらMDF材に単純強圧延を施すとさらに組織の均一微細化が促進され,引張強度も高くなり,MDFまま材では最大で800MPa程度だった引張強度は950MPa前後まで上昇した.さらに低温焼鈍を加えることで,引張強度は1.1GPaまで上昇した.ヤング率は80GPaまで下がった.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
生体材料として広く利用されているチタン・チタン合金だが,チタン合金はVなどの添加元素が様々な問題を引き起こすことが報告されている.一方で,より生体適合性に優れる純チタンは,強度がチタン合金に比べて低く,用途が限定される.本研究の成果は,純チタンの結晶粒の超微細化によって,強度がチタン合金と同等になることが示され,生体適合性に問題があるチタン合金の代替材として様々な部位への利用の可能性を示すことができた.
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