研究課題/領域番号 |
20H00310
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分26:材料工学およびその関連分野
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
森下 浩平 九州大学, 工学研究院, 准教授 (00511875)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
42,510千円 (直接経費: 32,700千円、間接経費: 9,810千円)
2022年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2021年度: 13,910千円 (直接経費: 10,700千円、間接経費: 3,210千円)
2020年度: 23,270千円 (直接経費: 17,900千円、間接経費: 5,370千円)
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キーワード | 溶解ダイナミクス / 凝固ダイナミクス / レーザー溶融 / 溶断 / Ni基超合金 / Cu粉体 / その場観察 / Additive Manufacturing / Al-Cu合金 / A-Cu合金 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は,AMに限らず実証的データが無いために定性的議論に終始,あるいは議論そのものができなかった金属材料における溶解ダイナミクスと凝固ダイナミクスそしてその相互関係について体系化し,新たな学理を構築することである.そのために, (1)溶解・凝固現象の実証的データを獲得するためのその場観察手法を確立・発展させ,(2)金属材料の溶解ダイナミクス(固液界面形状・固液共存域・分断組織)の特徴,(3)溶解から凝固への遷移過程(固液界面形状・組織の溶断・溶断固相の挙動),さらに(4)溶解ダイナミクスを基にした凝固ダイナミクス,を明らかにする.
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研究成果の概要 |
金属材料のAdditive Manufacturing(AM)においては,機械的特性とプロセスパラメータの相関研究については活発に研究が進められているものの,実際にレーザーや電子線の照射時に何が起こっているのかについてはほとんど未解明とも言える.本研究では鋳造のような低速域から金属材料のAMに見られるような急速域まで広範な溶解・凝固現象における溶解ダイナミクスと凝固ダイナミクス,そしてその相互関係について実証的に明らかにすることを目指し,固液界面を起点とする再凝固組織はその溶解前組織の影響を強く受けることを明らかにするとともに,その基盤的なデータを獲得した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では,溶解組織の形成過程(溶解ダイナミクス)とその後の凝固組織の形成過程(凝固ダイナミクス)を,個々に解明するのではなく,相互に作用しあうものとして体系化した点に学術的意義があると考える.得られた知見は液相からの核生成・成長とは異なる,材料の溶解によって生じた固液界面からの凝固成長における組織制御指針を与えるものであり,すなわち,溶接やAMだけでなく鋳造プロセスにおいて再溶解が発生する特殊な操業などにも広く適用できると考える.また,本課題を通して確立したレーザー溶解の観察手法は今後の金属3Dプリント技術の理解に貢献できると考える.
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