研究課題/領域番号 |
20H00327
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分28:ナノマイクロ科学およびその関連分野
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
古寺 哲幸 金沢大学, ナノ生命科学研究所, 教授 (30584635)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
44,590千円 (直接経費: 34,300千円、間接経費: 10,290千円)
2023年度: 9,490千円 (直接経費: 7,300千円、間接経費: 2,190千円)
2022年度: 9,880千円 (直接経費: 7,600千円、間接経費: 2,280千円)
2021年度: 12,870千円 (直接経費: 9,900千円、間接経費: 2,970千円)
2020年度: 12,350千円 (直接経費: 9,500千円、間接経費: 2,850千円)
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キーワード | 原子間力顕微鏡 / 一分子イメージング / タンパク質 / 核酸 / 生体分子 / 生物物理学 |
研究開始時の研究の概要 |
高速AFMの誕生により、生体分子の形状とダイナミクスの同時観察が初めて可能となった。しかし、現在の高速AFMの時間分解能では観察できない生命現象の諸過程はまだまだ多い。そこで本研究では、現在の高速AFMの時間分解能を律するデバイス群を大幅に改良し、より高い時間分解能を持った次世代型高速AFMの研究開発を推進する。また、開発した新規の高速AFMを用いてバイオ応用研究を進め、精製した生体分子および、オルガネラや真核細胞表面の生体分子の詳細動態解析を通じて、開発した顕微鏡の性能を示すとともに、生物学的に意義深い新知見を得ることを目的とする。
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研究成果の概要 |
高速AFMは、機能中の生体分子の形状と動きを同時に観察できるユニークな顕微鏡である。しかし、従来の時間分解能では観察できない生命現象はたくさんある。そこで、より広範な生命現象にアクセスできる顕微鏡の開発を目指して、高速AFMの時間分解能を律していたZスキャナー、カンチレバーの振幅計測器、カンチレバーの応答速度を大幅に短くすることに成功した。さらに、開発したデバイスを含んだ高速AFMを用いて、リボソームストーク複合体に翻訳因子が集合する過程やCRISPR-Cas3がDNAを巻取りながらDNAを長距離に渡って切断する様子などの観察に成功し、生物学的に意義深い新知見を得ることができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
イメージング技術の発明や発展は、これまで見えなかった世界や現象を新たに“見る”ことを可能にするため、いつの時代も新しい科学の進展につながってきた。とりわけ生命科学の分野においては、現象の新発見とその詳細理解が、新たな診断・治療法、医薬品の開発に直結するため、その寄与は大きい。本研究では、機能中の生体分子の形状と動きを同時に観察できるユニークな顕微鏡法である高速AFMの時間分解能を大幅に向上させるデバイス群を開発することに成功した。人類の可視化範囲を広げることに寄与したと言えるため、研究成果の学術的・社会的意義は大きいと考える。
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