研究課題/領域番号 |
20H00329
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分28:ナノマイクロ科学およびその関連分野
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
馬場 嘉信 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (30183916)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
46,150千円 (直接経費: 35,500千円、間接経費: 10,650千円)
2022年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2021年度: 14,170千円 (直接経費: 10,900千円、間接経費: 3,270千円)
2020年度: 26,130千円 (直接経費: 20,100千円、間接経費: 6,030千円)
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キーワード | スーパー耐性菌 / サーベイランス / オンサイト展開 / マイクロポア / 単一細菌計測 / AI / 細菌種解析 / 薬剤耐性評価 / 単一細菌センシング / 機械学習シグナル解析 / 細菌種識別 / 薬剤刺激 / 細菌細胞性状 / ナノバイオAIデバイス / 機械学習 / 出現予測システム / 自己駆動型デバイス / 電気泳動方向 / センシングシステム開発 / ポア空間 / 単一センシング / 定量検出 / シグナル / 特徴量 / 機械学習解析 / 薬剤耐性菌 / 単一細菌検出 / 超高次元ビッグデータ解析 / 耐性菌出現予測システム |
研究開始時の研究の概要 |
抗生物質が効かない細菌(耐性菌)は急速に増加しており、将来世界で年間1,000万人の死亡者・年間1京円を超える経済損失が予測されている。1990年以降、新規作用機構をもつ抗生物質の開発は途絶えており、人類の持続的発展のために耐性菌の予測・予防法創出が急務となる。本研究では、ナノバイオAIデバイスにより、新規耐性菌の菌種とその出現を予測可能な革新的システムを創出する。そのために、耐性菌に対し、ナノ空間で強電場と抗生物質の外部摂動を与え、ナノ空間におけるミリ秒・単一耐性菌センシングと機械学習によるビッグデータ解析・超高精度推定に基づき、菌種・耐性獲得機構の識別と出現予測を実現する。
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研究成果の概要 |
薬剤に耐性を示す細菌(耐性菌)の検出・解析に基づくサーベイランスシステムは耐性菌の出現予測や耐性化の傾向解析に重要である。しかし、培養法による既存技術は煩雑で時間がかかるため、代替となる技術開発が切望されている。本研究では、微細なポアを用いた電気的な単一細菌計測を基盤とした、耐性菌解析システムを創出した。当該システムでは、単一細菌がポアを通過する現象を反映したシグナルから単一細菌細胞の性状を解析することで、細菌種間での差異や薬剤応答による変化に基づき細菌種と薬剤耐性を識別可能である。本研究では、当該システムを用いて、100分以内に細菌種の同定と薬剤耐性の評価を一気通貫した解析を達成している。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
従来的な薬剤耐性菌解析技術では、細菌集団レベルの測定技術が用いられており、その代表である培養法では、専用装置を用いた長時間培養による細菌種識別と薬剤耐性評価が必要となる。このため、臨床現場での薬剤耐性菌解析は未だ困難であり、オンサイト展開を志向した薬剤耐性菌の迅速解析技術が切望されている。 本研究では、電気的な単一細菌計測を基盤とする可搬型計測システムを開発しており、薬剤刺激のための短時間培養だけで、細菌種と薬剤耐性を迅速に統合解析可能である。本システムは単一細菌計測に基づく薬剤耐性菌サーベイランスを推進可能であり、臨床現場でのスーパー耐性菌出現予測の実現に貢献する。
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