研究課題/領域番号 |
20H00343
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分29:応用物理物性およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
吉信 淳 東京大学, 物性研究所, 教授 (50202403)
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研究分担者 |
松永 隆佑 東京大学, 物性研究所, 准教授 (50615309)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
43,940千円 (直接経費: 33,800千円、間接経費: 10,140千円)
2022年度: 6,760千円 (直接経費: 5,200千円、間接経費: 1,560千円)
2021年度: 34,320千円 (直接経費: 26,400千円、間接経費: 7,920千円)
2020年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | 表面 / 反応 / 振動分光 / テラヘルツ / 超短パルスレーザー / 和周波発生 / 光物性 / 光脱離 / 分子振動 / 反応速度論 / 化学反応 / レアイベント / 表面反応 / 触媒 |
研究開始時の研究の概要 |
触媒反応や化学的気相成長など表面反応プロセスを自在に制御し、生成物を望み通りに合成することは、表面科学の究極の目標の一つである。通常の表面プロセスは熱活性化により促進されるが、反応座標に沿った活性化エネルギーを超えることができる極めて少数の分子のみが生成物に至るレアイベントでもある。そのため高温・高圧が必要となっている。本研究では、精密に位相制御が可能な遠赤外から中赤外領域の高強度波長可変テラヘルツパルスにより吸着分子の束縛運動や変形を駆動し、レアイベントである重要な触媒反応や表面プロセスを低温で誘導することを実証し、新たな物質合成の道を切り拓くとこを目指す。
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研究成果の概要 |
本研究では、再生増幅器およびツイン型光パラメトリック増幅器からの差周波発生による遠赤外から中赤外領域で波長可変の狭帯域テラヘルツ発生システム、及び、二色レーザー誘起エアプラズマからの放射によって数テラヘルツから中赤外にわたる超広帯域の高強度パルスを生成する光源システムを構築した。超広帯域テラヘルツによる振動共鳴和周波発生分光では、広範囲の振動スペクトルの時間分解測定が一度に可能になった。時間分解テラヘルツ分光により固体中のディラック電子が示す光励起キャリアダイナミクスなどの研究を行った。また、モデル触媒表面における吸着分子の反応ダイナミクスにおけるテラヘルツパルス照射効果について研究した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
狭帯域および超広帯域のテラヘルツパルスを発生するシステムを構築し、テラヘルツパルスによる時間分解分光や振動共鳴和周波発生分光の開発を行った。これらの分光法は、固体表面科学だけでなく、固体光物性、電気化学、触媒化学、界面科学、電子デバイス、ソフトマテリアルなど様々な対象に適用でき、応用範囲が広い。しかも、超高速現象を時間分解で観測することが可能なので、それぞれの分野で未知であったダイナミクスの解明につながると期待される。
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