研究課題/領域番号 |
20H00353
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分30:応用物理工学およびその関連分野
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研究機関 | 名城大学 |
研究代表者 |
竹内 哲也 名城大学, 理工学部, 教授 (10583817)
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研究分担者 |
亀井 利浩 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エレクトロニクス・製造領域, 上級主任研究員 (90356824)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
46,670千円 (直接経費: 35,900千円、間接経費: 10,770千円)
2022年度: 7,150千円 (直接経費: 5,500千円、間接経費: 1,650千円)
2021年度: 7,280千円 (直接経費: 5,600千円、間接経費: 1,680千円)
2020年度: 32,240千円 (直接経費: 24,800千円、間接経費: 7,440千円)
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キーワード | 面発光レーザー / エピタキシャル成長 / その場観察 / DBR / 酸化狭窄 / トンネル接合 / GaN / 導電性DBR / 電流狭窄 / 多層膜反射鏡 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、大口径・高出力青緑色面発光レーザーの開発を遂行する。具体的には、高出力化(30 mW)とビーム形状制御(放射角3°)を可能にする発光径大口径化(30 um)、発振波長の長波長化(500 nm)を高い再現性で実現する。導電性DBR、AlInN酸化層、GaN基板上高InNモル分率GaInN量子井戸、その場反射スペクトルによる共振波長制御を確立して、上記新規GaN系面発光レーザーを実現する。
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研究成果の概要 |
大口径高出力青緑色面発光レーザー実現を目指し、複数の要素構造・技術を確立した。水素クリーニング導入により高品質導電性DBR(貫通転位が従来より2桁低減)を達成した。GaN表面酸化電流狭窄により、VCSELと同等の10数um径LEDを実証した。0.3nm AlNキャップ層導入によりトレンチ欠陥発生が抑制されたGaInN量子井戸(波長540nm)が形成可能になったが、発光強度は発振実績のある紫色量子井戸の1/5と改善が必要である。その場反射率スペクトル測定により、共振波長制御の精度を0.5%(従来の1/4)まで高めた。今後の緑色面発光レーザーの実現に向けて極めて有用な技術を確立した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、緑色VCSELの実証には至らなかったが、複数の要素構造・技術を確立した。さらなる発展により、緑色VCSEL実証が成し遂げられれば、低消費電力網膜走査ディスプレイ、低眩惑アダプティブヘッドライト、室内・水中光無線通信、ドローンなどの移動体や被災地への光無線給電、超小型バイオセンサーなどの光源として活用され、安心・安全社会実現に大きく貢献するだろう。学術的な観点からは、Inを含む半導体エピタキシャル成長技術、窒化物半導体酸化技術、そして、その場観察技術など、材料工学やデバイス工学の発展に寄与し、将来の光デバイスに留まらずパワーデバイス実現にも大きく貢献すると期待できる。
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