研究課題/領域番号 |
20H00356
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分30:応用物理工学およびその関連分野
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研究機関 | 一般財団法人電力中央研究所 |
研究代表者 |
土田 秀一 一般財団法人電力中央研究所, エネルギートランスフォーメーション研究本部, 副研究参事 (60371639)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
33,540千円 (直接経費: 25,800千円、間接経費: 7,740千円)
2022年度: 10,400千円 (直接経費: 8,000千円、間接経費: 2,400千円)
2021年度: 10,920千円 (直接経費: 8,400千円、間接経費: 2,520千円)
2020年度: 12,220千円 (直接経費: 9,400千円、間接経費: 2,820千円)
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キーワード | 炭化珪素 / 結晶成長 / 転位 / 熱応力 / X線トポグラフィ / 転位動力学 / SiC / 高温CVD法 / 応力 / 4H-SiC |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、SiCバルク結晶を高温CVD法によって従来法(昇華法)の約10倍程度の速度(数mm/h)で成長させ、放射光X線トポグラフィ等による転位評価結果を得るとともに、その評価結果をウェハ中の応力を考慮した転位動力学シミュレーション結果と照合することで、結晶成長に伴う転位の運動・低減過程ならびにそのメカニズムを明らかにする。さらに、成長速度を高めた際の転位評価と応力解析を通じて、高温CVD法による高速成長における転位低減の限界を探求する。
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研究成果の概要 |
省エネや電化促進への寄与が期待される高性能炭化珪素(SiC)パワー半導体について、その素材となるSiC結晶の高速・高品質製造法に関する研究を行った。その結果、高温化学気相法(高温CVD法)による高速結晶成長において、結晶成長に伴って結晶各部における欠陥(転位)の密度が大幅に減少することを見出すとともに、結晶成長中における転位同士の合体および新たな転位生成の抑制を通じて転位密度が減少したことを示す評価結果を得た。また、更なる高速化・高品質化を実現する上での制限因子を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
カーボンニュートラルに向けて、電力系統制御や再生可能エネルギーの系統連系装置、自動車、鉄道車両、産業機器などの高効率化が必須であり、それらにおける電力変換を担うパワー半導体の低損失化が求められている。SiCパワー半導体は高い低損失性能を有するため、各種の電力変換装置への適用が期待されているが、その素材となるSiC結晶の生産性が低いことが課題となっている。本研究では、高温CVD法を用いて従来手法よりも約10倍高い速度で高品質なSiC結晶を製造する上での学術的・技術的知見を得たものであり、将来の高性能SiCパワー半導体の適用・普及拡大に大きく貢献すると考えられる。
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