研究課題/領域番号 |
20H00373
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分32:物理化学、機能物性化学およびその関連分野
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
高塚 和夫 京都大学, 福井謙一記念研究センター, 研究員 (70154797)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
45,110千円 (直接経費: 34,700千円、間接経費: 10,410千円)
2023年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2022年度: 11,830千円 (直接経費: 9,100千円、間接経費: 2,730千円)
2021年度: 14,430千円 (直接経費: 11,100千円、間接経費: 3,330千円)
2020年度: 14,040千円 (直接経費: 10,800千円、間接経費: 3,240千円)
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キーワード | 実時間電子ダイナミクス / 電子・スピン流化学 / 非断熱遷移動力学 / 励起状態動力学 / 超高速化学反応 / 化学結合論 / 化学反応理論 / 一般化学結合論 / 一般化学反応理論 / 非断熱電子動力学 / 化学動力学 / 理論化学 / 擬縮重電子状態理論 / クラスタ―化学 / 電子動力学 / 非断熱遷移 / 高擬縮重系 / 反応場 / 電子ダイナミクス / 励起状態化学 / 化学反応論 / レーザー化学 / 電子移動 / プロトン移動 |
研究開始時の研究の概要 |
新しい化学領域「超ボルン・オッペンハイマー化学」、あるいは「非断熱電子動力学理論」で支配される領域の基礎理論を定式化し、原子核の動きと同期して電子波動関数が実時間変動する様子を直接観る方法論の開拓と応用を行う。これにより、従来の化学理論では得られない化学反応への制御能力や複雑な現象の定性的な予言能力が獲得できる。本課題研究では、以下の2項目に取り組む:動的電子化学反応学の核心となる特徴的な化学結合と化学反応の本質として 項目1 電子状態がびっしり詰まった擬縮重系の化学結合とその反応 さらに、その複雑分子系への新展開として 項目2 複雑分子場中での非断熱電子動力学および励起状態化学のための方法論と応用
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研究成果の概要 |
「非断熱電子動力学理論」で支配される分子領域の基礎理論を深化し、原子核と同期して電子波動関数が実時間変動する様子を直接観る方法論を開拓し、新たな結合論、反応論、電子状態論に関する化学概念の発展と応用において多くの高い成果を得た。特に、原子クラスターの高励起状態における多次元・多状態・超高擬縮重非断熱電子動力学という未踏の領域を開拓し、全く新しい動的電子状態理論を展開した。そのための解析手法としていくつかの重要な理論的・方法論的な副産物を得た。例えば、複雑な基底・励起・波束状態の電子波動関数から、内部の不変エネルギー構造を取り出すためのenergy natural orbitalsである。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、分子の電子状態理論(いわゆる量子化学)の新しい領域を開拓し、将来発展するであろう非断熱電子動力学理論の礎を構築するものである。特に、原子核と電子の多次元多状態非断相互作用、アト秒レベルの実時間電子流・電子エネルギー流・スピン流の実時間追跡、などを解析可能とし、従来の理論的枠組みの中でも有用な手法として応用可能な高励起状態化学の解析手法、などを提案している。
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