研究課題/領域番号 |
20H00380
|
研究種目 |
基盤研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分33:有機化学およびその関連分野
|
研究機関 | 学習院大学 |
研究代表者 |
秋山 隆彦 学習院大学, 理学部, 教授 (60202553)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
45,500千円 (直接経費: 35,000千円、間接経費: 10,500千円)
2022年度: 9,620千円 (直接経費: 7,400千円、間接経費: 2,220千円)
2021年度: 18,070千円 (直接経費: 13,900千円、間接経費: 4,170千円)
2020年度: 17,810千円 (直接経費: 13,700千円、間接経費: 4,110千円)
|
キーワード | 不斉合成 / キラルリン酸 / 触媒 / 光酸化還元触媒 / エナンチオ選択性 / キラリティー / 光反応 / キラルブレンステッド酸 / 光学活性 |
研究開始時の研究の概要 |
医薬品には,光学活性な化合物が数多く存在し,一方のエナンチオマーは優れた薬理作用を示すが,他方は毒性を示す場合もある。したがって,一方のエナンチオマーのみを合成する手法の開発は,有機化学における重要な課題の一つである。研究代表者のグループでは,キラルブレンステッド酸触媒であるキラルリン酸をすでに開発し,世界中の多くの研究グループで用いられている。本研究では,キラルリン酸触媒反応のさらなる展開を目指して優れた新規不斉触媒反応を開発するとともに,より強力な酸触媒の開発を推進する。将来的には実用化可能な反応の開発を目指す。
|
研究実績の概要 |
優れた不斉触媒反応の開発は,キラルな化合物を効率よく合成する重要な方法論の一つであり,活発な研究が行われている。研究代表者は,キラルリン酸がキラルブレンステッド酸として優れた不斉触媒能を有することを世界に先駆けて見出し,その後,引き続き,キラルリン酸を用いた不斉触媒反応の開発を強力に推進している。本研究においても,キラルリン酸を中心にして不斉触媒反応の開発に注力した。 3位にヒドロキシアルキル基を有するインドール誘導体に対するFriedel-Craftsアルキル化反応により,インドールの3位に第四級炭素骨格を光学純度よく構築することができた。また,リン酸パラジウム錯体を用いることにより,炭素ー水素結合の活性化を経る,軸不斉を有するビフェニル化合物を高いエナンチオ選択性で得た。反応の遷移状態を量子化学計算により明らかにした。さらに,キラルリン酸と光反応を組み合わせた反応についても,精力的に検討した結果,[2+2]付加環化反応によるシクロブタン誘導体の不斉合成に成功した。また,ベンゾチアゾリンの2位のアルキル基のイミンへの移動反応が高いエナンチオ選択性で進行し,対応するアミン類が光学純度よく彫られた。これらの光反応は,光触媒を添加することなく反応が効率よく進行した。これは,キラルリン酸と基質が錯体を形成し,光により励起されたためと考えられる。 以上,キラルリン酸がキラルブレンステッド酸のみならず,配位子として,さらに,光との協働触媒としても作用することを明らかにした。
|
現在までの達成度 (段落) |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
|
今後の研究の推進方策 |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
|