研究課題/領域番号 |
20H00391
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分35:高分子、有機材料およびその関連分野
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
尾崎 雅則 大阪大学, 大学院工学研究科, 教授 (50204186)
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研究分担者 |
藤井 彰彦 大阪大学, 大学院工学研究科, 准教授 (80304020)
吉田 浩之 大阪大学, 工学研究科, 講師 (80550045)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
45,630千円 (直接経費: 35,100千円、間接経費: 10,530千円)
2022年度: 12,220千円 (直接経費: 9,400千円、間接経費: 2,820千円)
2021年度: 12,090千円 (直接経費: 9,300千円、間接経費: 2,790千円)
2020年度: 21,320千円 (直接経費: 16,400千円、間接経費: 4,920千円)
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キーワード | 液晶 / 光配向 / 波面制御 / キラル液晶 / ブルー相 / ホログラフィック回折素子 / 体積ホログラム / コレステリックブルー相 / フラットオプティクス |
研究開始時の研究の概要 |
我々は、キラル液晶の螺旋構造からの反射光の位相が、基板表面の分子の配向方位(螺旋方位とよぶ)に依存することに着目し、独自の局所光配向技術を用いてキラル液晶の螺旋方位をパターンニングし、反射光の波面を制御可能な反射型フラットオプティクスを考案した。本研究では、①拡大投影技術や光干渉技術の採用により、大面積・高精細の配向パターンを実現し、②高分子強誘電性液晶を配向膜として用いることにより、電界によってキラル液晶の螺旋方位を動的に制御可能な素子を開発し、光の波面を電界で自在に制御可能なアクティブ・フラットオプティクスを実現する。
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研究成果の概要 |
平板にも関わらず、反射光の波面を制御可能な反射型フラットオプティクスの高度化と動的制御を目指して、キラル液晶の配向機構の解明とパターン配向の高精細化を検討した。加えて、電界印加によるキラル液晶分子配列の制御を試み、アクティブ・フラットオプティクス実現の可能性を検討した。具体的には、三次元格子構造を形成するコレステリックブルー相の格子配列の制御機構を検討し、格子面の配列方位を決定する要因を明らかにした。また、パターン配向周期の微細化に伴う、格子配列挙動を調べ、フラストレート配向状態を確認した。さらに、周期配向基板上に形成されたスラント構造の電界印加による再配列とそれに伴う光偏向制御を実現した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
三次元螺旋構造を有するコレステリックブルー相で実現した点が特徴である。コレステリックブルー相は、円偏光選択性が光の伝搬方向にほとんど依存しない優れた性質を有するが、分子配列のみならず格子構造の配列制御が困難であった。本研究では、電界印加処理によりコレステリックブルー相の配向を高品位で制御することを可能としており、パターン配向偏光光学素子の応用の可能性を大きく拡大した点で意義がある。また、液晶の自己組織性とパターン配向を融合することにより、印刷法などの簡便な手法により大面積の体積ホログラム素子を実現できる可能性を示しており、AR/VRなどの次世代ディスプレイへの展開が期待できる。
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