研究課題/領域番号 |
20H00396
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分36:無機材料化学、エネルギー関連化学およびその関連分野
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
石谷 治 東京工業大学, 理学院, 教授 (50272282)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
44,850千円 (直接経費: 34,500千円、間接経費: 10,350千円)
2023年度: 11,310千円 (直接経費: 8,700千円、間接経費: 2,610千円)
2022年度: 11,310千円 (直接経費: 8,700千円、間接経費: 2,610千円)
2021年度: 11,310千円 (直接経費: 8,700千円、間接経費: 2,610千円)
2020年度: 10,920千円 (直接経費: 8,400千円、間接経費: 2,520千円)
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キーワード | 光反応化学 / 錯体光触媒 / 半導体光触媒 / 二酸化炭素還元 |
研究開始時の研究の概要 |
エネルギー不足、炭素資源枯渇、そして地球温暖化の問題を一挙に解決する可能性を持つ「太陽光を化学エネルギーに変換するシステム」(人工光合成)に取り組む。 我々のグループは、既に世界最高の効率(量子収率82%)と耐久性(ターンオーバー数3000以上)でCO2を、COもしくはギ酸へと還元する金属錯体光触媒の開発に成功している。また、水を還元剤、可視光をエネルギーとするCO2還元反応を、分子光触媒と半導体材料を融合することで駆動する初めての光電気化学システムを最近開発した。これらの研究で得られた光触媒に関する設計情報を基盤として研究を遂行することで、人工光合成分野で世界を先導する成果を目指す。
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研究成果の概要 |
可視光を全て活用できる新規光増感剤の開発に成功した。光増感剤と還元剤との反応による光増感剤の1電子還元体生成の効率を決定する要因を明らかにした。Re錯体触媒を用いたCO2光触媒還元の全改過程の反応機構を解明した。 固体上でも超分子光触媒はCO2を比較的効率よく還元することを明らかにした。超分子光触媒の周辺に光増感剤を追加で固定することで、光触媒安定性を飛躍的に向上させた。水、CO2および可視光だけを用いてCO、ギ酸と過酸化水素を光触媒的に生成させることに成功した。報告されたCO2還元光触媒系の中で最も高いCO2還元光触媒能を有する超分子光触媒と共役ポリマー複合光触媒を開発した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
光増感反応の機能を大幅に向上することが可能になった(可視光全領域の利用、光増感剤の1電子還元種の生成効率の向上)。Re(I)錯体上でのCO2還元機構を明らかにし、各素過程の速度と熱力学的データを収集できたことは、今後、高効率CO2還元光触媒を開発するために貴重な情報となる。超分子光触媒の固体正面における機能を初めて明らかにし、複合系光触媒開発に貴重な情報を与えた。水とCO2からギ酸と過酸化水素を発生させる全く新しい光触媒系の開発に成功した。超分子光触媒と共役ポリマー半導体光触媒のハイブリッドは最も耐久性が高い光触媒であり、水素の前駆液体となる高濃度ギ酸溶液を作ることが可能になった。
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