研究課題/領域番号 |
20H00413
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分38:農芸化学およびその関連分野
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
石野 良純 九州大学, 農学研究院, 教授 (30346837)
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研究分担者 |
白井 剛 長浜バイオ大学, バイオサイエンス学部, 教授 (00262890)
沼田 倫征 九州大学, 農学研究院, 准教授 (10401564)
跡見 晴幸 京都大学, 工学研究科, 教授 (90243047)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
45,630千円 (直接経費: 35,100千円、間接経費: 10,530千円)
2022年度: 10,530千円 (直接経費: 8,100千円、間接経費: 2,430千円)
2021年度: 15,730千円 (直接経費: 12,100千円、間接経費: 3,630千円)
2020年度: 19,370千円 (直接経費: 14,900千円、間接経費: 4,470千円)
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キーワード | クリスパー / 生体防御 / ゲノム編集 / ヌクレアーぜ / アーキア / ヌクレアーゼ / CRISPR / メタゲノム / CRISPR-Cas / バクテリア |
研究開始時の研究の概要 |
CRISPRは保存された30塩基対の配列が一定の間隔をおいて繰り返される独特のDNA領域として発見され、原核生物の獲得免疫機能を担う。その免疫機構を利用して、ゲノムDNAの狙ったところを特異的に切断する「ゲノム編集」技術が開発され、急速に普及している。CRISPRは既知のバクテリアの約半分、アーキアの9割弱が所有しているが、地球上には未だ未同定のバクテリア、アーキアが存在することから、未知のCRISPRと未解明の機能が予想される。本計画では、申請者らが自ら作製した海洋メタゲノムデータベースを使って未知のCRISPR-Casを推定し、その機能を解明することと、それらを用いて新技術開発へ応用する。
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研究成果の概要 |
本研究は、代表者が自ら作製した、海水中の微生物メタゲノム配列データベースを利用して、その中からCRISPR用の配列を抽出し、その近辺のタンパクコード遺伝子を探索することによって、新規CRISPR-Cas候補を抽出した。候補となるCRISPR-Cas候補が合計10種類見つかった。それらを順番に解析した。Casエフェクター候補遺伝子をクローニングして、大腸菌を宿主として産生させたCasタンパク質を精製し、性質解析をおこなった結果、二種のミニチュアCasについて、crRNAの同定、PAM配列の同定、そして、それらを用いてターゲット遺伝子を切断することを証明したので、ゲノム編集への実用化が期待される。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果は、実施者が計画した戦略により、新規のCRISPR-Casを同定することができることを実験で証明したものであり、実際に本研究で見つかったものはゲノム編集技術に利用できる有用な資源となるので、ゲノム編集技術の幅が広がり、極めて社会的意義は大きい。また新規CRISPR-Casの性質を解析することは、CRISPR-Casの生理的な意義と作用機序の理解のためには貴重な材料となり、CRISPRの生物学の学術的発展に大きく貢献するものである。
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