研究課題/領域番号 |
20H00440
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分41:社会経済農学、農業工学およびその関連分野
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研究機関 | 東北公益文科大学 (2024) 京都大学 (2020-2023) |
研究代表者 |
梅津 千恵子 東北公益文科大学, 公私立大学の部局等, 教授 (40294251)
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研究分担者 |
三浦 憲 京都大学, 農学研究科, 准教授 (00876097)
石本 雄大 弘前大学, 農学生命科学部, 准教授 (10521990)
宮嵜 英寿 一般財団法人地球・人間環境フォーラム(研究推進ユニット), 研究推進ユニット, 研究官 (30455232)
櫻井 武司 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 教授 (40343769)
木附 晃実 九州大学, 基幹教育院, 准教授 (40837655)
山内 太郎 北海道大学, 保健科学研究院, 教授 (70345049)
真常 仁志 京都大学, 地球環境学堂, 准教授 (70359826)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
44,590千円 (直接経費: 34,300千円、間接経費: 10,290千円)
2024年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2023年度: 9,100千円 (直接経費: 7,000千円、間接経費: 2,100千円)
2022年度: 9,750千円 (直接経費: 7,500千円、間接経費: 2,250千円)
2021年度: 8,840千円 (直接経費: 6,800千円、間接経費: 2,040千円)
2020年度: 11,310千円 (直接経費: 8,700千円、間接経費: 2,610千円)
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キーワード | 気候変動 / 食料システム / 栄養 / 食料安全保障 / アフリカ / 食糧安全保障 / レジリアンス / フィールド実験 / 貧困削減 / 食糧システム |
研究開始時の研究の概要 |
本提案では雨量などの環境変動に対する小規模農民の食と栄養を規定する要因を解明し、将来の気候変動への適応能力を強化する方策を提示する。近年、国連の持続可能な開発目標(SDGs)においても食料安全保障と栄養の改善は重要な優先課題に挙げられている。途上国農村世帯の食と栄養の安全保障を強めるために行われる気候変動対応型の農業技術普及の拡大は、農家世帯の農作物の多様化または生業の多様化を通じて食事の多様性にどのような影響を及ぼすのか、また微量栄養素を考慮した栄養の改善につながるのかについて研究を進める。本研究は気候変動への適応力強化によってアフリカ半乾燥熱帯域の食と栄養のレジリアンスの確立に寄与する。
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研究実績の概要 |
今年度は以下の研究項目を実施した。 1)栽培試験村において、引き続き複数の早生メイズ種およびソルガム種を用いて栽培試験を実施し、それらの地域への適地性(各品種のパフォーマンス比較)、農民の種子選好要因を把握した。またソルガムがどのように村内外へ普及してゆくか経過を追った。 2)2021年度末にザンビア統計局(ZamStats)の協力で南部州の対象世帯1000世帯を対象にベースライン調査の実施を行った。この調査により世帯のより詳しい社会経済的状況に関する情報を得た。また同時に次年度に予定する介入実験の準備を行なった。介入対象農家は、今回実施したセンサスの情報を利用して各グループ間の家計特性がバランスするように選定する。介入実験で導入予定の代替作物は天候リスクに対する保険的機能を果たすことが期待されるため、引き続き自己保険的機能を持つ家計行動の現状について調査する。さらに村ごとの農業生態的条件と伝統的な自己保険との関連性を調べた。 3)栄養状態を把握するために、2歳未満の乳児の低栄養を評価するスクリーニングを実施し、世帯の食料摂取については食事調査FFQを実施して調査する。微量栄養素摂取の特定を可能とする調査法の開発の準備を行なった。4)引き続き農業生産の季節性が農家の栄養状態に与える影響を分析する理論枠組を構築した。ザンビアの野外調査を通じ、構築された理論枠組の妥当性を検証し、理論枠組を改善した。5)引き続き対象地域の食料消費データから、年間食料消費の変動を栄養項目ごとに把握し、その季節性、地域性を理解する。これらの結果から、農村部住民の食料安全保障において脆弱な点(季節、地域)への対応について検討する。6)アフリカ地域の農村開発と食料・栄養問題の講師を招へいし、レジリアンスセミナー(オンライン)を今年度5回実施した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本年度も昨年度に引き続きコロナにより調査地であるザンビア南部州へ渡航することが不可能であったため、昨年度に予定していた農家世帯センサス調査(ベースライン調査)の実施をザンビア統計局の協力で実施した。その他本年度計画のフィールド調査を伴う調査項目は次年度へ繰り越した。メイズとソルガムの栽培試験はザンビア農業研究所の協力で計画通り南部州で実施された。ザンビア南部における小規模農家の食生活の栄養分析を行い、論文執筆を行った。開発学研究、農耕の技術と文化、Ecology of Food and Nutrition等へ論文を出版した。
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今後の研究の推進方策 |
1)栽培試験村(3サイト4ヶ村)において、引き続き複数の早生メイズ種およびソルガム種を用いて栽培試験を実施することで、それらの地域への適地性(各品種のパフォーマンス比較)、農民の種子選好要因を把握する。またソルガムがどのように村内外へ普及してゆくか経過を追う。介入対象地域の作物栽培に関わる自然環境条件を調査し、気候変動リスクに対する感受性を明らかにする。 2)干ばつ常襲地帯における天候リスクへの農業生産面からの対応策の有効性を検証するため、2021年度にセンサス調査を実施したザンビア南部州の調査地域において、2022年度は介入前ベースライン調査および新作物の導入を伴う介入実験を実施する。これにより、地元農民の新作物への需要の決定要因を検証するとともに、家計消費や栄養状態への影響を翌年以降に計測するための準備とする。 3)栄養状態を把握するために、Hasegawa et al. (2017)により開発された2歳未満の乳児の低栄養を評価するスクリーニングを実施し、世帯の食料摂取については食事調査FFQを実施して調査する。微量栄養素摂取の特定を可能とする調査法の開発を行う。4)引き続き農業生産の季節性が農家の栄養状態に与える影響を分析する理論枠組を構築する。ザンビアの野外調査を通じ、構築された理論枠組の妥当性を検証し、理論枠組を改善する。5)ザンビア南部農村部における小農の食事調査結果をもとに栄養摂取の検討を進める。また、同様の地域において、食生活と栄養に関する現地調査を実施予定6)アフリカ地域の農村開発と食料・栄養問題の講師を招へいし、レジリアンスセミナーを実施する。
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