研究課題/領域番号 |
20H00462
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分43:分子レベルから細胞レベルの生物学およびその関連分野
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研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 |
研究代表者 |
寺尾 知可史 国立研究開発法人理化学研究所, 生命医科学研究センター, チームリーダー (60610459)
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研究分担者 |
鎌谷 洋一郎 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 教授 (00720880)
川路 英哉 公益財団法人東京都医学総合研究所, その他部局等, 副参事研究員 (20525406)
小井土 大 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 助教 (40787561)
村川 泰裕 国立研究開発法人理化学研究所, 生命医科学研究センター, チームリーダー (50765469)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
45,110千円 (直接経費: 34,700千円、間接経費: 10,410千円)
2023年度: 5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
2022年度: 11,830千円 (直接経費: 9,100千円、間接経費: 2,730千円)
2021年度: 13,130千円 (直接経費: 10,100千円、間接経費: 3,030千円)
2020年度: 14,430千円 (直接経費: 11,100千円、間接経費: 3,330千円)
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キーワード | 遺伝子発現 / 遺伝多型 / エンハンサー / 全ゲノム関連解析 / 自己免疫性疾患 / ゲノム医療 |
研究開始時の研究の概要 |
一塩基多型に注目した全ゲノム関連解析(GWAS)は疾患関連遺伝領域を多数同定してきた。関連シグナルの多くが非翻訳領域にあり、遺伝子発現制御に関わる(eQTL)と考えられているが、解釈は不十分である。本研究では免疫疾患の原因として重要なエンハンサーに注目し、我々が開発した新技術を用いて免疫疾患に重要なリンパ球細胞株において高感度に測定して機械学習と組み合わせて高精度の遺伝多型依存的エンハンサー制御地図を作成し、GWAS結果を解釈して免疫疾患の治療標的同定を行う。
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研究成果の概要 |
東アジア人、ヨーロッパ人、アフリカ人のリンパ芽球様細胞(LCL)を対象にRNA-sequence, CAGE-sequence, NET-CAGE sequence を行った。特にCAGE-sequenceは深度深くsequenceを行い、enhancer を10万以上同定した。エンハンサーは、DHSとの妥当な重複を示すとともに、全ゲノム関連解析結果と合わせると自己免疫性疾患やB細胞が病態に主要な役割を果たす疾患や形質の遺伝率が濃縮していた。 さらに、遺伝多型と組み合わせて、遺伝多型が制御するエンハンサーを1万以上同定した。 エンハンサーを制御する多型に関して、人種特異的な解析も行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
LCLのエンハンサーの同定および遺伝的な多型によるエンハンサー制御の解明は、この規模では初めてのものであると思われる。本研究で同定されたエンハンサーおよび、遺伝多型とエンハンサーの組み合わせは公開予定である。特に、両方向性に転写される領域を定義するエンハンサーは、他の定義に比較して生物学的意義が大きい可能性があり、エンハンサーおよびその遺伝的制御機構の解明は、B細胞や免疫細胞が病態に重要な疾患や形質の解明に大きく寄与する可能性がある。 また、本解析は他の細胞種にも広げることが可能で、将来的な本領域の進展に大きく貢献することが期待される。
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