研究課題/領域番号 |
20H00469
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分44:細胞レベルから個体レベルの生物学およびその関連分野
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
本多 新 自治医科大学, 医学部, 教授 (10373367)
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研究分担者 |
磯谷 綾子 奈良先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 准教授 (20444523)
的場 章悟 国立研究開発法人理化学研究所, バイオリソース研究センター, 専任研究員 (20585202)
大田 浩 京都大学, 医学研究科, 准教授 (50391892)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
42,900千円 (直接経費: 33,000千円、間接経費: 9,900千円)
2024年度: 8,710千円 (直接経費: 6,700千円、間接経費: 2,010千円)
2023年度: 8,450千円 (直接経費: 6,500千円、間接経費: 1,950千円)
2022年度: 9,360千円 (直接経費: 7,200千円、間接経費: 2,160千円)
2021年度: 7,930千円 (直接経費: 6,100千円、間接経費: 1,830千円)
2020年度: 8,450千円 (直接経費: 6,500千円、間接経費: 1,950千円)
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キーワード | 性決定 / 絶滅危惧種 / iPS細胞 / 生殖巣 / 生殖細胞 / アマミトゲネズミ / 胚盤胞補完法 / マウス / ラット / 生殖細胞体外再構築 |
研究開始時の研究の概要 |
アマミトゲネズミiPS細胞を用いて、体内(異種間キメラ作成)および体外(分化誘導)でアマミトゲネズミの生殖巣および生殖細胞を作成する。作成される生殖巣や生殖細胞がいかにして分化するのかを分子レベルで解明する。絶滅危惧種アマミトゲネズミから樹立された真のナイーブ型iPS細胞を活用して、ほとんどゲノム雌雄差のない状況から雄が発生し、その雄が妊孕性を獲得する過程、その遺伝子発現カスケードを解明する。
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研究実績の概要 |
本研究はY染色体に依存しない性染色体様式XO型で雌雄を生じる、絶滅危惧種のアマミトゲネズミからiPS細胞を樹立し、どのように雌雄が生じるのかを解明することを目的としている。今年度はオス特異的なゲノム領域の解析と、そのシステムを雌iPS細胞へ導入、および生殖巣補完の予備実験を行った。また、トゲネズミ由来iPS細胞をより効率よくキメラとして生殖系列に寄与させるために、新規iPS細胞株を樹立する研究にも着手し始めた。これまでに樹立したアマミトゲネズミのオス由来iPS細胞はキメラとしてマウスに寄与する能力に乏しく、また生殖系列にも寄与しないことから、これまでとは異なる体細胞株を用い、かつリプログラム因子についてもより質の高い多能性幹細胞として樹立可能となる因子を導入して樹立している。一方、トゲネズミの全ゲノム解析より明らかになった雄性決定様式を雌に導入することで、実際にその仕組みがXO型動物の雄性決定に関与するのか否かを解析している。CRISPR/Cas9を用いた生殖巣補完については、胚をマウスおよびラットで行ったが、F0世代でホモの胚が生じる効率だけでなく、トゲネズミiPS細胞が寄与する効率の問題もあるため、期待していたほどの補完胚が得られなかった。そこで、ヘテロ欠損でも補完できるDTAシステムを導入し、現在予備実験を行っている。このシステムが機能すれば補完用のホスト胚効率を自在に操作できる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
これまでに樹立したアマミトゲネズミのオス由来iPS細胞はキメラとしてマウスに寄与する能力に乏しく、また生殖系列にも寄与しないことから、これまでとは異なる体細胞株を用い、かつリプログラム因子についてもより質の高い多能性幹細胞として樹立可能となる因子を導入して樹立している。また、CRISPR/Cas9を用いた生殖巣補完については、胚をマウスおよびラットで行ったが、F0世代でホモの胚が生じる効率だけでなく、トゲネズミiPS細胞が寄与する効率の問題もあるため、期待していたほどの補完胚が得られなかった。
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今後の研究の推進方策 |
オスのアマミトゲネズミiPS細胞がキメラ形成能に乏しいことが判明したため、トゲネズミ由来iPS細胞をより効率よくキメラとして生殖系列に寄与させるために、新規iPS細胞株を樹立する研究にも着手し始めた。これまでとは異なる体細胞株を用い、かつリプログラム因子についてもより質の高い多能性幹細胞として樹立可能となる因子を導入して樹立している。胚盤胞補完法による生殖巣補完については、ヘテロ欠損でも補完できるDTAシステムを導入し、現在予備実験を行っている。このシステムが機能すれば補完用のホスト胚効率を自在に操作できる。
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