研究課題/領域番号 |
20H00496
|
研究種目 |
基盤研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分48:生体の構造と機能およびその関連分野
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
山梨 裕司 東京大学, 医科学研究所, 教授 (40202387)
|
研究分担者 |
江口 貴大 東京大学, 医科学研究所, 助教 (60845056)
荒川 正行 公益財団法人微生物化学研究会, 微生物化学研究所, 研究員 (90398868)
植田 亮 東京大学, 医科学研究所, 助教 (10445025)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
45,240千円 (直接経費: 34,800千円、間接経費: 10,440千円)
2022年度: 14,820千円 (直接経費: 11,400千円、間接経費: 3,420千円)
2021年度: 14,430千円 (直接経費: 11,100千円、間接経費: 3,330千円)
2020年度: 15,990千円 (直接経費: 12,300千円、間接経費: 3,690千円)
|
キーワード | 神経筋シナプス / シグナル伝達 / 神経科学 / 神経筋疾患 / 神経筋シナプス形成シグナル |
研究開始時の研究の概要 |
神経筋シナプス(NMJ)は骨格筋収縮の制御に必須であり、その喪失は呼吸を含む運動機能の喪失を招く。代表者は細胞内分子であるDok-7がNMJ形成シグナルに必須であり、その異常がNMJ形成不全(DOK7型筋無力症)の原因であることを発見した。本研究では、種々のNMJ形成制御因子や化合物を用いたNMJ形成シグナルの解析を進め、より広範な視点から個体の運動機能に必須のNMJ形成シグナルを理解すると共に、多様な神経筋疾患の病態解明と治療基盤の確立を推進する。
|
研究成果の概要 |
我々は「細胞内分子Dok-7による骨格筋特異的な受容体型キナーゼMuSKの活性化」が神経筋シナプス(NMJ)の形成・維持に必須であり、その異常がNMJ形成不全(DOK7型筋無力症と命名)の原因となることを発見した。さらに、NMJ形成を増強する遺伝子治療技術を創出し、加齢変容を含む多様なNMJ形成不全に対する有効性を実証した。本研究では独自に見出したタンパク質リン酸化シグナルとカルシウム関連シグナルによるNMJ形成・維持と運動機能制御の重要性を解明し、CaMKIIβを標的とする筋萎縮治療技術の開発を進めた。さらに、それらの作用機構の解明を進めると共に、新規NMJ標的治療開発の基礎研究を推進した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
上記の「研究成果の概要」で述べた通り、我々は神経筋シナプス(NMJ)形成を増強する遺伝子治療の有効性を多様な疾患・病態モデルマウスにおいて確立してきた。その際、加齢変容によるNMJからの運動神経脱離に対し、当該治療が運動神経の再結合、つまりNMJの再生を促すことを発見した。それ故、本研究の成果には、生理的なNMJ形成・維持機構と人為的なNMJ形成増強技術の両者を統合的に理解することで、より広範な視点から、我々の呼吸を含む運動機能制御に必須のNMJを理解すると共に、加齢性の筋力低下を含む多様な神経筋疾患の克服に資するNMJ形成・再生増強技術を開発する点において、高度の学術的、社会的意義を有する。
|