研究課題/領域番号 |
20H00507
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分49:病理病態学、感染・免疫学およびその関連分野
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研究機関 | 長崎大学 (2021-2022) 九州大学 (2020) |
研究代表者 |
柳 雄介 長崎大学, 高度感染症研究センター, 教授 (40182365)
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研究分担者 |
白銀 勇太 九州大学, 医学研究院, 助教 (40756988)
橋口 隆生 京都大学, 医生物学研究所, 教授 (50632098)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
44,850千円 (直接経費: 34,500千円、間接経費: 10,350千円)
2022年度: 14,430千円 (直接経費: 11,100千円、間接経費: 3,330千円)
2021年度: 14,430千円 (直接経費: 11,100千円、間接経費: 3,330千円)
2020年度: 15,990千円 (直接経費: 12,300千円、間接経費: 3,690千円)
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キーワード | 麻疹ウイルス / 亜急性硬化性全脳炎 / 膜融合 / 神経細胞 / 神経 |
研究開始時の研究の概要 |
致死的難病である亜急性硬化性全脳炎(SSPE)は、麻疹(はしか)ウイルスが脳に持続感染して起こる遅発性感染症である。我々はこれまでの研究で、麻疹ウイルスF(融合)蛋白質の変異が、神経病原性に重要であることを明らかにした。さらに、変異F蛋白質を持つ麻疹ウイルスは、受容体発現細胞への感染とは異なる新たな機構で感染細胞から周りの細胞へ伝播していることを発見した。本研究では、麻疹ウイルスによるこの新しい神経細胞伝播機構を解明することにより、SSPEの治療法開発に役立てることを目的とする。
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研究成果の概要 |
麻疹ウイルスは一般に発熱、発疹を主症状とする一過性の急性感染症を起こすが、1万例に1例くらいの頻度で脳で持続感染し、感染から数年後に致死的な亜急性硬化性全脳炎(SSPE)を起こす。我々は、SSPEの発生には、ウイルスのF遺伝子に変異が起こり、ウイルスの膜融合能が亢進することが重要であること、そのような変異ウイルスは、神経細胞に発現しているCADM1あるいはCADM2とよばれる分子を受容体として、シナプスを介して神経細胞間を伝播すること、野生型を含む複数の変異ウイルス間の相互作用により、ウイルスの細胞間伝播能が決まることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
麻疹ウイルスは、免疫細胞に発現するSLAMF1、上皮細胞に発現するnectin-4を受容体として細胞に感染することが知られているが、脳にはこれらの分子は発現していない。我々の研究によって、脳ではCADM1、CADM2とよばれる分子が、膜融合能が亢進した変異麻疹ウイルスに対する受容体として機能していることが明らかになった。また、異なるウイルス間の相互作用が脳でのウイルス伝播に重要であることが示された。変異麻疹ウイルスとCADM1、CADM2の相互作用を阻害することが、SSPE治療法の開発に有用であることが考えられる。
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