研究課題/領域番号 |
20H00509
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分49:病理病態学、感染・免疫学およびその関連分野
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
長谷 耕二 慶應義塾大学, 薬学部(芝共立), 教授 (20359714)
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研究分担者 |
河村 由紀 国立研究開発法人国立国際医療研究センター, その他部局等, 消化器病態生理研究室長 (10392391)
田久保 圭誉 国立研究開発法人国立国際医療研究センター, 研究所, 生体恒常性プロジェクト長 (50502788)
松田 幹 福島大学, 食農学類, 教授 (20144131)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
45,110千円 (直接経費: 34,700千円、間接経費: 10,410千円)
2022年度: 14,820千円 (直接経費: 11,400千円、間接経費: 3,420千円)
2021年度: 14,820千円 (直接経費: 11,400千円、間接経費: 3,420千円)
2020年度: 15,470千円 (直接経費: 11,900千円、間接経費: 3,570千円)
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キーワード | 腸管免疫 / 栄養シグナル / 経口寛容 / 腸ー骨髄連関 / パイエル板 / 骨髄 / 絶食応答 / 経口免疫寛容 |
研究開始時の研究の概要 |
申請者はこれまで、絶食時にはパイエル板の免疫応答はシャットダウンされ、抗原にまだ暴露されていないナイーブB細胞は骨髄へ移行して再摂食時までリザーブされる事実を見出している。このようなパイエル板の絶食応答は、免疫応答に伴うエネルギーコストを削減する上で重要であるとともに、胚中心細胞の消失による免疫記憶のリセットといった副次的作用をもたらす。本研究では、主に絶食-再摂食モデルを用いて、栄養シグナルによる免疫制御機構や腸管-骨髄連関を担う分子群の同定を試みる。さらに絶食により自己免疫に関わる免疫記憶をリセットすることで、自己免疫疾患における新たな治療法の確立を試みる。
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研究成果の概要 |
これまで知見から、腸-骨髄連関(gut-bone marrow axis)という新たな免疫経路の存在が明らかとなったものの、そのリンパ球動態を制御する分子基盤、生理的意義など多くの課題が残されている。本研究では、経口寛容の誘導における栄養シグナルの重要性を明らかにした。さらに栄養シグナルは抗原特異的なTreg細胞の誘導に必須であることを示した。また、絶食時におけるリンパ球骨髄ホーミングを担うケモカイン産生細胞を同定した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
哺乳類においても、間歇的絶食やカロリー制限がメタボリック症候群を改善し寿命を伸長することが報告さるなど注目を集めている。一方で、免疫系の絶食応答に関する研究は萌芽的である。このような状況下、本研究では世界に先駆けて腸管免疫系の絶食応答に着手し、経口寛容の誘導における栄養シグナルが必須であることを明らかにした。経口寛容の低下はアレルギー疾患の発症などにつながることから、間歇的絶食やカロリー制限の実施においては留意すべきと思われる。
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