研究課題/領域番号 |
20H00534
|
研究種目 |
基盤研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分53:器官システム内科学およびその関連分野
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
椛島 健治 京都大学, 医学研究科, 教授 (00362484)
|
研究分担者 |
大日 輝記 香川大学, 医学部, 教授 (20423543)
本田 哲也 浜松医科大学, 医学部, 教授 (40452338)
國澤 純 国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所, 医薬基盤研究所 ワクチン・アジュバント研究センター, センター長 (80376615)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2021-03-31
|
研究課題ステータス |
中途終了 (2020年度)
|
配分額 *注記 |
44,590千円 (直接経費: 34,300千円、間接経費: 10,290千円)
2020年度: 11,960千円 (直接経費: 9,200千円、間接経費: 2,760千円)
|
キーワード | 皮膚免疫 / アレルギー / リンパ節 / 二次リンパ組織 / 皮膚 / 免疫 / リンパ組織 |
研究開始時の研究の概要 |
申請者は、外的侵襲に対して、皮膚内にリンパ様組織構築が誘導される事を世界で初めて見出し、inducible SALT (iSALT)と命名した。ところが、iSALT誘導機序の詳細や、皮膚免疫応答の多様性誘導機構・全身免疫における役割は不明である。本研究では、① iSALTの誘導機序と皮膚免疫応答の多様性誘導におけるiSALTの役割を解明する。② iSALTが全身免疫に及ぼす影響を理解する。③ マウスで得られた知見をヒト研究へと展開し、炎症性皮膚疾患の病態解明と全身免疫制御の起点としての皮膚の役割の解明を目指す。
|
研究実績の概要 |
外的侵襲に対する皮膚免疫応答機構の解明は、アトピー性皮膚炎をはじめとする炎症性皮膚疾患の発症機序の理解のみならず、他臓器での免疫応答の理解に繋がり得る。申請者は、外的侵襲に対して、皮膚内にリンパ様組織構築(Skin-Associated Lymphoid Tissue; SALT)が誘導される事を世界で初めて見出し、inducible SALT (iSALT)と命名した。iSALTの皮膚および全身免疫応答における生理的役割が期待されている。ところが、iSALT誘導機序の詳細や、皮膚免疫応答の多様性誘導機構・全身免疫における役割は依然不明である。そこで本研究ではiSALTの誘導機序の解明を図った。 接触皮膚炎を誘導する際に、iSALTが形成されるが、その核となす領域は後毛細血管領域であり、また、この血管内皮細胞は、high endothelial venules(HEV)のマーカーであるDARCを発現していた。その際にリンホトキシン(LT)シグナルを阻害するとHEVの形成は抑制されるが、TNFシグナルを阻害してもHEVの形成は保たれた。また、LTの受容体であるLTbRは後毛細血管静脈(Post Capillary Venules: PCV)付近の血管内皮細胞に存在した。さらに、LTは真皮樹状細胞において発現し、また、樹状細胞を除去するとHEVの誘導は著明に減弱した。このHEV誘導は、接触皮膚炎のみならず、アトピー性皮膚炎や尋常性乾癬マウスモデルにおいても認められた。 これらの結果は、炎症性皮膚疾患において、樹状細胞の活性化を契機にLT-LTbRシグナルを介して皮膚のPCVにおいてHEVの誘導を介して免疫細胞が皮膚へ集積させることにより効率良く免疫応答が行われていることを示唆する。実際のヒトの皮膚疾患においても様々な病態においてiSALTが誘導されていることを見出している。
|
現在までの達成度 (段落) |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
|
今後の研究の推進方策 |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
|