研究課題/領域番号 |
20H00550
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分56:生体機能および感覚に関する外科学およびその関連分野
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研究機関 | 国立研究開発法人国立成育医療研究センター |
研究代表者 |
阿久津 英憲 国立研究開発法人国立成育医療研究センター, 生殖医療研究部, 部長 (50347225)
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研究分担者 |
福田 篤 東海大学, 医学部, 特任講師 (00638091)
中林 一彦 国立研究開発法人国立成育医療研究センター, 周産期病態研究部, 室長 (10415557)
高田 修治 国立研究開発法人国立成育医療研究センター, システム発生・再生医学研究部, 部長 (20382856)
深見 真紀 国立研究開発法人国立成育医療研究センター, 分子内分泌研究部, 部長 (40265872)
佐渡 敬 近畿大学, 農学部, 教授 (70321601)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
44,980千円 (直接経費: 34,600千円、間接経費: 10,380千円)
2023年度: 8,710千円 (直接経費: 6,700千円、間接経費: 2,010千円)
2022年度: 8,710千円 (直接経費: 6,700千円、間接経費: 2,010千円)
2021年度: 13,130千円 (直接経費: 10,100千円、間接経費: 3,030千円)
2020年度: 14,430千円 (直接経費: 11,100千円、間接経費: 3,330千円)
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キーワード | 器官発生 / 生命発動 / ヒト受精胚 / female細胞 / X染色体不活化 |
研究開始時の研究の概要 |
不活化動態が疾患の病態と大きく関係することがUPD症例からも明らかになった。初期発生動態から健康・疾患を考えるボトムアップ的な視点と、本成果は疾患から詳細な解析をすると着床前期胚の細胞で起こっていることが病態とつがるというトップダウン的なアプローチを明確に示すことができた。これまでの基盤研究の成果(【基盤A(17H01588)2017~2019年度】)から発展的に本申請では、着床周辺期以降での分子機構解明をより重点的に進め、同時にヒト組織、幹細胞モデルおよびヒト受精胚による研究を進める
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研究実績の概要 |
発生モデルを応用するとともに分子遺伝学的アプローチを受精胚クロマチン構造解析に対しても進めていく。モデルの発展性として、ヒトへの展開が必須であり、安定した実験系としてヒト多能性幹細胞を用いたX染色体不活化関連解析を実施した。これまで試験管内でのXX核型ES/iPS細胞において、X染色体不活化制御を担うXIST遺伝子のプロモーター領域のDNAメチル化が逸脱した遺伝子発現を誘導することを見いだした。さらに、X染色体不活化においてXISTと相反する作用として着目されていたXACT遺伝子が、ヒトでは実はX染色体不活化に関連性がないことを初めて明らかにしてきた。今年度は、DNAメチル化をリセットする方法を探索するためにCas9ヌクレアーゼを用いてDNAのメチル化状態が変化してXISTが再活性化し、最終的にX染色体不活化が復活することを明らかにした。女性固有のサイトジェネティクス動態の科学的エビデンスを発生と器官発生・制御の理解を深めるための重要な基盤知見を得ることができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ヒトES/iPS細胞でのX染色体不活化解析系で、single cell-RNAseqおよびXIST/XACTーFISH解析系を構築することができた。性差は疾患の発症や薬効などでも大きな要因となっているため、多能性幹細胞利用における男女差をなくせた意義は大きい。発症メカニズムの解明や診断・治療法の開発を加速させたいヒトの発生(生命発動)と疾患との関連性でアプローチするフェーズに移行していきたい。
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今後の研究の推進方策 |
女性での疾患、病態と関連する探索を細胞レベルまで対象とし研究開発を進めていく。
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