研究課題/領域番号 |
20H00561
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分58:社会医学、看護学およびその関連分野
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
山本 容正 岐阜大学, 大学院連合創薬医療情報研究科, 招へい教員 (20010100)
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研究分担者 |
河原 隆二 地方独立行政法人 大阪健康安全基盤研究所, 微生物部, 主幹研究員 (10332454)
田中 香お里 岐阜大学, 糖鎖生命コア研究所, 教授 (20242729)
林 将大 岐阜大学, 糖鎖生命コア研究所, 助教 (20646385)
山本 眞由美 岐阜大学, 保健管理センター, 教授 (40313879)
山口 貴弘 地方独立行政法人 大阪健康安全基盤研究所, 微生物部, 主任研究員 (80553635)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
43,550千円 (直接経費: 33,500千円、間接経費: 10,050千円)
2022年度: 14,040千円 (直接経費: 10,800千円、間接経費: 3,240千円)
2021年度: 14,040千円 (直接経費: 10,800千円、間接経費: 3,240千円)
2020年度: 15,470千円 (直接経費: 11,900千円、間接経費: 3,570千円)
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キーワード | 薬剤耐性 / 途上国 / コミュニティ / コリスチン耐性 / ゲノム解析 / コリスチン耐性菌 / コミュニテイ / 住民 / 機序 / 遺伝子 / 食品 / コリスチン / ベトナム |
研究開始時の研究の概要 |
コリスチンは多剤耐性菌治療の切札とされている。この抗菌剤に対する耐性菌が途上国コミュニテイで蔓延し、その世界的拡散が大きな脅威となっている。本研究では、耐性菌蔓延とその慢性化に寄与する耐性遺伝子リザーバーであるヒトならびに家畜腸内細菌叢に焦点をあて、コリスチン耐性遺伝子の細菌種間分布ならびにその構造解析を行い、蔓延の慢性化機構解明を行う。また、コミュニテイにおける薬剤耐性対策に必須である耐性菌簡易迅速測定法の開発を行い、今後予測される脅威への効果的対応に資する科学的基盤成績取得と耐性菌モニタリング技術の提供を目指す。
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研究成果の概要 |
本研究では、コミュニティにおけるコリスチン耐性菌の慢性化メカニズムを解明するため、家畜と住民間のコリスチン耐性遺伝子の伝播とその慢性化を耐性菌のゲノム解析により明らかにした。また、コリスチン耐性菌の迅速なスクリーニング方法としてmultiplex real-time PCR法を開発した。地理的社会環境的要因が耐性菌蔓延慢性化に及ぼす影響を解明するため、ベトナムとエクアドル住民から分離したコリスチン耐性大腸菌のゲノム解析を実施し、その結果、mcr保有プラスミドの種類や耐性遺伝子の分布が国ごとに異なることが明らかとなった。これらの結果はコリスチン耐性菌の蔓延防止策構築に重要な基盤的情報を与える。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果である、地域コミュニテイにおけるコリスチン耐性菌蔓延慢性化機序の解明で明らかとなった家畜からヒトへの耐性遺伝子の伝播の実証、地理的社会的環境要因がコリスチン耐性菌ゲノム構造の多様性を生むことの発見、食品汚染コリスチン耐性菌の簡易迅速測定法の開発は、いずれも耐性菌蔓延慢性化防止策構築において重要な基盤的知見となるものである。特に、耐性菌の簡易迅速測定法は実用性が高いため、途上国の食品管理を含む公衆衛生領域で広く活用されることが望まれる。
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